さまざまな機械製品に用いられている部品の1つであり、役割は「発生した運動エネルギーを減衰させる」ことです。

 

例えば、自動車に用いられている「ショックアブソーバー」のことをダンパーと呼ぶのですが、これは自動車の乗り心地などに深く関わっています。自動車のサスペンションにはスプリングが使用されており、コーナーリングや段差などで縮みます。このスプリングの縮みをそのまま戻してしまうと、車体が大きく揺れてしまい、乗り心地や操縦の安定性に大きな悪影響を及ぼすのです。ダンパー(ショックアブソーバー)は、このスプリングの「縮んでから元に戻ろうとする際の力」を抑え込むことにより、反動が起こりにくくなり安定した快適な乗り心地を実現します。

 

他にもダンパーが用いられている場所としては、建物などの「免震構造」が挙げられます。免震構造は建物を支える「アイソレーター」と呼ばれる構造により、地震発生時等の建物の移動を抑えるのですが、アイソレーターだけでは建物の揺れを抑え込むことはできません。それを抑え込んでいるのが、ダンパーなのです。地震が多い日本においては、日ごろからお世話になっているという方も多いのではないでしょうか。

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