「紙おむつ」は、主に焼却処分されているのですが、リサイクルすることによりパルプ等の有効利用が可能だとされています。
紙おむつの生産量は右肩上がりであり、2018年には小児用・大人用を含めて約235億枚が生産されています。素材として、
・上質パルプ
・樹脂
・高分子吸収材
から構成されており、このうち「上質パルプ」の占める割合は約50%です。つまり、紙おむつを捨てて焼却処分するということは、その半分相当のパルプを燃やしてしまっているということになります。
そんな紙おむつをリサイクルすることにより、
・焼却ごみ削減による焼却施設の合理化
• 塩素濃度低下による焼却施設運転の安定化
• 森林伐採の必要性の低下による環境負荷の低減
などのメリットが発生します。これらのメリットは「SDGs」にも貢献することになるため、環境省や各自治体を中心として紙おむつのリサイクル体制の構築が進んでいます。
「一般社団法人NIPPON紙おむつリサイクル推進協会」が設立され、各省庁・各自治体と連携・情報共有して紙おむつリサイクル事業の拡大を進めています。主なリサイクル先としては、
・パルプ
・プラスチック
・セラミック
・固形燃料
・たい肥
などにリサイクルするための技術が実用化されているのです。