一般家庭において、一般的な生活における炊事や洗濯などによって生じる排水のことです。
一般的なイメージとして、川や海を汚す、つまり水質汚染の原因として挙げられるのは「工場排水」です。しかし、実際には生活排水が水質汚染の大半の原因となっています。
一般家庭からは、さまざまな異物が排水に混ざって流されています。例えばキッチンからは「油」が排水に混じって下水に流される事例が多いですが、食用油をほんのわずか排水に流してしまったとすれば、川に魚が安全に住めるようになるには膨大な量の真水が必要なことは、あまり知られていません。
キッチンからの食用油だけでなく、洗剤やシャンプーなど、生活において必ず必要となる、排水に混ざる異物が水質汚染の原因となっています。特に途上国のように下水システムが不十分な国・地域では、生活排水による水質汚染問題が深刻化しています。
下水システムが整っている日本においても、決して他人事ではありません。生活排水による水質汚染を少しでも防ぐためには、例えば、
・キッチン油は新聞紙等で拭き取って可燃ごみとして処分する
・排水口にネットを敷いて異物が流れないように工夫する
・お風呂の残り湯は家庭内で再利用する(散水・洗濯など)
・洗剤やシャンプー等は適量を守る
といった工夫が効果的です。