TERAMOTO くらしとterakoyaコラム

車にこびりついた花粉や黄砂の落とし方。シミを防ぐポイントとは?
2022.04.06 お掃除コラム

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春になると、花粉や黄砂が空気中に舞うようになるため、アレルギーや喘息持ちの方にとっては辛い季節かもしれません。
特に、花粉や黄砂は車にも悪影響を与えています。
皆さんには、黄色っぽい細かい粒子が車にたくさん付着していたという経験がないでしょうか。もしかすると、それは花粉や黄砂が原因かもしれません。
車に付着した花粉や黄砂を放っておくと、洗車しても落としづらくなったり、シミになったりすることもあります。
今回は、車にこびりついた花粉や黄砂の落とし方、シミを防ぐポイント、おすすめの清掃道具を紹介します。

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車に花粉や黄砂が付着するとどんな影響が?

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まずは、車に花粉や黄砂が付着するとどんな影響があるのか確認していきましょう。
花粉と黄砂は似た見た目をしていますが、その性質は大きく異なります。
花粉は毎年2月から5月ごろを中心に、スギやヒノキから飛散します。植物由来の粉上の細胞であり、花粉症の原因も花粉です。
一方、黄砂は中国やモンゴルなどの大陸にある砂漠から飛散した土壌の粒子です。2月から4月ごろに偏西風に乗って日本へと飛来し、西日本や東日本の日本海側で多く観測されています。
黄砂に関しては、大陸の森林減少や土地の劣化、工業化による砂漠化により、近年飛来量が増加しているとも言われています。
では、花粉や黄砂の違いについて簡単に把握した上で、車に付着するとどのような影響があるのか見ていきましょう。

【花粉汚れ】花粉から排出されるペクチンがシミをつくる

花粉は一粒30~40μm(マイクロメートル)の極小サイズであるため、肉眼で視認することはできません。しかし、大量の花粉が一カ所に集まると黄色がかった汚れとして見えるようになります。
花粉は車のボディに付着した後、夜露や雨に濡れて水分を含むとペクチンと呼ばれる成分を分泌します。このペクチンとは、ジャムの材料として使用されることもあり、ベタベタとした質感をしています。そのため、花粉汚れが付着した車体もベタっとした不快な質感を伴うのです。
車のボディにペクチンが付着したまま時間が経過すると、車体の塗装とペクチンが結合してシミを形成します。放っておくと、どんどんと広がってしまう可能性があり、最終的にはボディの腐食や歪みにつながる恐れもあります。
このように、花粉汚れが車に付着した場合は、ペクチンが発生する前に迅速な対応が必要です。

【黄砂汚れ】ザラザラとした質感が特徴

車に黄砂が付着すると、その名の通り黄色い見た目の汚れとなります。あくまでも砂汚れであるため、花粉による汚れとは違い、ザラザラとした感触が特徴です。
しかし、黄砂には石英や長石などの粘土鉱物が含まれており、粘土のような性質も持っています。そのため、花粉と同様に黄砂は、夜露や雨によって水分を含むと固まり、放置することで車体にシミをつくります。
汚れの種類や感触自体は花粉と異なりますが、黄砂もシミになると後の洗浄が大変なため、早急に除去するのが良いでしょう。

車にこびりついた花粉や黄砂の落とし方


車に付着した花粉や黄砂を落とすには、高圧洗浄で洗車するのが理想的です。花粉や黄砂などのしつこい汚れも、高圧洗浄であればきれいに洗い流すことができます。車体を高圧洗浄で洗車した後、シャンプーで洗車するとなお良いでしょう。
高圧洗浄機をお持ちでない方は、水をたっぷり用いて丁寧に洗車してあげましょう。花粉と黄砂は水分を含むと落ちにくくなってしまうため、通常の洗車よりも多くの水を用いるのがポイントです。
その後、残った細かい粒子はいつもよりも泡を多めにしたシャンプーや洗剤で、包み込むように洗うと除去できます。
このとき、タオルで車体を拭くのは絶対に避けてください。汚れたままの車体をタオルで拭くと、花粉や黄砂が車のボディを傷つけてしまい、細かな擦り傷となってしまう可能性があります。
また、花粉や黄砂の汚れが残ったままコーティング剤などを使用するのもご法度です。
最初の水洗いがしっかりできていないと、車体に黄砂が付着したままになります。この状態でスポンジやタオルで擦っても、花粉や黄砂によってボディに細かい傷がつく恐れがあるので、しっかりと水洗いを行いましょう。
また、花粉や黄砂は、水分を含むことで車体にシミを作る場合があります。シミになってしまった場合は、専用の洗浄剤を使うのがおすすめです。
なお、花粉によるシミの除去には、熱湯や熱風などで熱を加えて処理すると効果的です。
花粉汚れの原因であるペクチンは、熱に弱いという特性を持っています。
そのため、50~80℃程度の熱湯をかけてあげると、簡単にシミを除去することが可能です。大事なのは熱を加えることなので、熱湯ではなく、ドライヤーやスチーマーなどを用いても問題ありません。
熱はペクチンに対して有効なため、黄砂による汚れには効き目が薄くなります。熱を使ったシミの除去方法は、車体に付着した汚れが花粉である場合に試してみると良いでしょう。

シミを防ぐには?日常的な対策を紹介!


紹介した方法を実践すれば、車体についた花粉や黄砂による汚れに対処できるでしょう。とはいえ、シミが付いてしまってから対処するには大きな手間がかかります。
シミができてしまうと、大掛かりな清掃を行うまでは車体にシミを付けたまま外出しなければならないため、日常的な対策と予防が重要になります。
ここでは、花粉や黄砂の汚れによるシミを防ぐための対策や予防を紹介していきます。

ボディカバーをかける


駐車時に付着する花粉や黄砂を防ぐには、車を屋根付きの車庫に止めてあげると良いでしょう。
しかし、敷地や予算的に屋根付きの車庫を用意するのが難しいという方は、車にボディカバーをかけてあげるのがおすすめです。
ボディカバーを車にかぶせてあげるだけで、花粉や黄砂の付着を防ぎ、さらには水滴もはじいてくれるため、シミの形成を防いでくれます。
ただし、車通勤をしている方の場合は、毎日ボディカバーのかけ外しをしなければならず、非常に手間がかかります。そのため、車は休みの日しか使わないという方はぜひお試しください。

ボディカバー利用時には細かい傷に注意


ボディカバーを利用する際には強風に注意しましょう。
強い風が吹くと、ボディカバーと車体が擦れてしまい、細かい擦り傷がたくさんできてしまう恐れがあります。これらの擦り傷を取り除こうとすると、研磨作業を行わなければいけません。
特に、春先は暖気と寒気がぶつかることで強風が発生しやすい季節です。
「春一番」や「メイストーム」と呼ばれる春独自の強風は、毎年のように各地で発生しているため、ボディカバーで対策をとる場合には注意が必要です。

車にコーティングや撥水加工を施す


花粉や黄砂がシミになってこびりつかないよう、事前にコーティングや撥水加工を施してあげるのもおすすめです。
コーティングや撥水加工を施すことにより、花粉や黄砂が付着しても水分と混ざりにくくなるため、シミになるのを防いでくれます。
花粉の成分はアルカリ性なので、耐薬品性能が高いコーティング剤が効果的といわれています。花粉や黄砂がたくさん飛散している場合は、一度しっかりと洗車してから各種加工を施してあげると良いでしょう。

こまめに洗車を行う


コーティングや撥水加工を施した車体であれば、花粉がペクチンを発生させることや、黄砂が固まることも少ないでしょう。そのため、簡単な水洗いだけでも車体に付着した花粉や黄砂を取り除けます。
とはいえ、付着してから時間が経過していたり、雨に降られたりすると、通常通りシミにつながる恐れがあります。加工を施していたとしても、こまめに洗車をするのがおすすめです。

洗車の頻度やタイミングは?


洗車の頻度は、2週間から1カ月に1回程度が目安です。ただし、お住まいの地域の気候や環境、車に乗っている時間などによって前後します。
西日本や東日本といった日本海側や、海が近い地域、周囲が山に囲まれているような花粉の多い地域では、車が汚れやすい傾向にあります。また、外回りの営業などで車に乗る時間が多い方も、車が汚れやすくなります。このような場合は1~2週間に1回の洗車が望ましいでしょう。
一方、降雨や降雪が少なく、気候に恵まれている地域であれば、車が汚れにくいので1カ月に1回程度の洗車で問題ありません。
車をきれいな状態に保ちたいからと頻繁に洗車すると、車の外装にダメージを与える可能性があるため、洗い過ぎにも注意が必要です。車の寿命を伸ばすためにも、正しい洗車頻度と正しい洗車方法を守り、専用の洗車用品を使いましょう。
また、洗車をするタイミングとしては、雨が降った後が理想的です。雨により車に付着した汚れが柔らかくなり、落ちやすくなるためです。
洗車に最適な時間帯は15~16時頃とされています。昼間は気温の上昇により、イオンデポジット(水の蒸発とともに車のボディに残る水垢のこと)やウォータースポット(水垢が塗装内部まで浸食し凹凸となったもの)が発生しやすくなります。そのため、快晴の日の正午に洗車するのはできるだけ避け、曇りの日や気温が下がる15~16時あたりを狙って洗車するようにしましょう。

日常的な対策に役立つ清掃アイテム!


最後に、花粉汚れや黄砂汚れにおすすめの清掃道具を紹介していきます。
花粉や黄砂に悩まされている方や、対処法が分からずに困っている方はぜひ参考にしてください。

仕切付きバケツⅡ


この仕切付きバケツⅡには、一般的なバケツ本体だけでなく、底板や仕切り板などの各種パーツが付属しています。そのため、各パーツを組み合わせることで、仕切りのあるバケツとして利用できるのが特徴です。
こまめに洗車をすると花粉や黄砂のシミ対策になりますが、洗車には車体用のスポンジやブラシ、タイヤ用のスポンジやブラシ、拭き上げ用のタオルなど、たくさんの道具が必要です。
洗車に必要な道具を仕切りバケツとまとめて保管しておけば、いつでもすぐに洗車を行える上に、道具の管理にも便利です。利便性の高い道具を揃えて、花粉や黄砂の対策をしましょう。

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※関連商品:仕切付きバケツⅡ 青

花粉/黄砂の時期の洗車についてよくある質問

Q:夜に洗車してもいいの?
夜に洗車しても構いませんが、日が落ちて暗くなると、洗い残しや拭き残しが生じやすくなります。一方で、イオンデポジットやウォータースポットが発生しにくいというメリットもあるので、状況や環境によって柔軟に判断するのが良いでしょう。

Q:洗車しても落ちない汚れはどうすればいい?
花粉汚れの場合は、お湯などを用いて加熱すると落ちやすくなります。黄砂の場合、高圧洗浄でも落ちない場合は研磨する必要があるかもしれません。うまく処理する自信がない方は、近所の自動車整備工場やカー用品店に相談してみましょう。

Q:雨で花粉や黄砂は落ちますか?
花粉や黄砂は雨で自然に落ちることはありません。むしろ、水分を含んで粘土状になってしまい、乾燥していたときよりも落としにくくなります。

Q:付着した花粉や黄砂を洗わないとどうなる?
シミの原因になったり、粒子が外装に張り付いて侵食し、腐食などのダメージを与えたりする可能性があるため、できるだけ早めに洗車しましょう。

Q:車に花粉や黄砂がつきにくくするには?
車カバーを利用したり、ボディにコーティングを施したりすると効果的です。車カバーには裏起毛のものを使うと、ボディとの擦れによる傷を防げます。ただし、車が花粉や黄砂で汚れている状態のまま車カバーを使うと、傷やシミの原因になります。車カバーを使用する際には、必ず事前に洗車を行っておきましょう。

車を大切にするなら花粉・黄砂対策は必須


花粉や黄砂には、それぞれの特徴があるものの、水分を含むことでシミをつくるという点では同様です。
対策としては「そもそも花粉や黄砂が付着しないようにする」方法と「頑固なシミにならないようにこまめに洗車する」方法の2つが挙げられます。
皆さんの生活習慣に合わせて適切な対策を取り、春先の花粉汚れや黄砂汚れに立ち向かっていきましょう。


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