ホテル清掃・客室清掃の「きつい」イメージの改善につながる3つの方法【道具と掃除のやり方】
2024.03.27
ホテル全コラム
ホテル清掃効率
ホテルのような宿泊業にとって、客室の衛生管理を担う清掃員は非常に重要です。そのため、ホテルを経営していくにあたって、常に清掃員を確保していくことが求められます。
一方、ホテルや客室清掃員の仕事に関して、巷では「きつい」というイメージを持たれやすく、清掃員の確保において大きな弊害となっています。
その結果、人手が足りていても離職のタイミングが重なり、突然人手不足に陥るリスクが高まっているのです。
つまり、いつでも新規の清掃員希望者が集まるように、「きつい」というイメージを払拭しておく必要があるでしょう。
ここでは、ホテル清掃・客室清掃が「きつい」というイメージにつながる原因と、改善の方法について紹介していきます。
ホテル清掃・客室清掃が「きつい」とされる理由
ホテル清掃や客室清掃では直接利用者と関わる機会も少なく、上司に当たる人とも会話しないケースがほとんどです。つまり「きつい」というイメージの原因は、その業務内容にあると言えるでしょう。
また、肉体的な負担だけでなく、ホテル清掃・客室清掃ならではの精神的な負担も大きく関わってきます。ホテル清掃・客室清掃が「きつい」とされる理由について、それぞれ具体的に見ていきましょう。
作業量が多い
ホテル清掃・客室清掃では、とにかく作業量が多くなります。1部屋と言っても、その中にはバスルーム、ベッドルームなど掃除すべき箇所がたくさんあります。
バスルームでは排水溝に髪の毛が詰まっていないかの確認、各種アメニティの確認と補充、水垢の掃除などの作業を行います。ベッドルームでは使用済みのリネンを取り除き、新しいリネンを補充します。
また、ベッドのシーツを取り除いた場合、次の入室者が快適に過ごせるようベッドメイクしなければいけません。このように細かい部分までチェックしながら、清掃業務を行う必要があり、結果として作業量が多くなってしまうのです。
覚えることが多い
どんな仕事でも作業量が多くなると、必然的に覚えるべきことも多くなります。もちろん、次に何をやればよいのか分からなければ、同僚や先輩に質問しなければいけません。
しかし、効率的に業務を進めていくには、業務内容を全て把握し、てきぱきと仕事をこなしていく必要があります。そのため、ホテル清掃・客室清掃を行う清掃員は、ただでさえ作業量が多い業務内容を覚えなければならず、その負担も大きいでしょう。
早さが求められる
同じ業務内容でも、時間制限が設けられている場合、従業員の精神的負担は大きくなります。ホテル清掃・客室清掃は「入室しているお客様が外出している時」もしくは「宿泊したお客様が退室し、新しい宿泊客が到着するまでの間」のどちらかで行います。
どちらにせよ、お客様が入ってくる前に清掃を完了させておく必要があり、素早く清掃業務を行わなければいけません。
もし、時間内に清掃業務が終わらなければ、ホテルに到着したお客様をロビーで待たせてしまいます。待たせる時間が長いほどお客様の機嫌を損ねてしまい、時にはクレームにつながる恐れもあります。
そのため、ホテル清掃・客室清掃の清掃員の精神的負担は大きく、「きつい」と感じてしまう原因となるでしょう。
必要な荷物が重い
力仕事が多いほど、従業員の肉体的負担は大きくなります。特に力に自信がない方であれば、業務で生じるストレスも大きくなるでしょう。イメージがしづらいかもしれませんが、ホテル清掃・客室清掃では力が必要になる場面も少なくありません。
特にベッドや浴室で使用するリネン類を交換するために、清掃員はたくさんの荷物を抱えてフロアを移動します。清掃時には使用済みのシーツやタオルなどを回収します。その後、回収した分、未使用のリネン類を補充しなければいけません。
結果として清掃員は大量のリネン類を積んだワゴンを運搬してフロアを駆け回ることになるのです。これはかなりの重労働であり、人によっては腰を痛めてしまうケースもあるでしょう。
クオリティを落としてはいけない
アルバイトやパートタイムなど、非正規で働く従業員は時として手を抜きながら業務を行うこともあるでしょう。あまり褒められたことではありませんが、それでも必要な分の業務をこなし、お客様に満足していただければ問題ありません。
一方で、ホテル清掃・客室清掃の場合、清掃員の少しの気の緩みがサービスの品質に大きく影響します。例えば、浴室清掃を忘れていた場合、新しく入室したお客様から水垢や生臭さを指摘され、クレームにつながるかもしれません。
また、備品の補充不足があった場合、お客様に大きなご迷惑をかけることになるでしょう。特に現代では利用者の口コミが大きな影響力を持っているため、直接的なクレームにならなかったとしても、低評価のレビューは今後の売上に大きく関わってきます。
そのため、ホテル清掃・客室清掃を担当する従業員の責任は大きく、業務のクオリティを落としてはいけないというプレッシャーは、肉体的にも精神的にも大きな負担となるでしょう。
イメージの改善につながる3つの方法
紹介してきたとおり、ホテル清掃・客室清掃に従事する清掃員には、身体面だけでなく精神面でも大きな負担がかかります。それが従業員の体験談や口コミとして伝わり、「きつい」というイメージを形成しているのです。
こうしたイメージを改善させるには、清掃員の負担を減らすことが効果的でしょう。
完全に払拭するのは難しいかもしれませんが、「あのホテルは清掃員にとって働きやすい環境を提供している」という口コミが広がれば、離職率も下がり、新しい清掃員志望の求職者も集まるかもしれません。
清掃員の負担を少なくするには以下の3点が挙げられます。
・業務のマニュアル化
・事前に研修を実施
・清掃道具を揃える
それぞれ具体的に見ていきましょう。
業務のマニュアル化
アルバイト、正社員に関わらず、業務に従事する方は常に「次に何をすればよいのか」、「何を確認すればよいのか」を考えながら仕事を行っています。業務のミスをなくす、品質を向上させるという意味では重要ですが、これらを考え続けることは従業員にとって負担となるでしょう。
そこで、業務内容や確認すべきポイント、注意点などが記載されているマニュアルを用意するのがおすすめです。清掃員はマニュアルを確認するだけで、次に行うべき業務を把握できるため、精神的な負担を抑えることができます。
また、過去にあったクレームをマニュアルに反映すれば、頻発するミスもなくなるでしょう。新しく清掃員が入ってきても、マニュアルを確認すれば業務内容を把握できるため、教育の手間も抑えられるというメリットもあります。
事前に研修を実施
どんな業務であっても慣れていない新入りの時期は、精神的な負担が大きくなります。特に清掃員は早さと品質を求められるため、その負担も大きいでしょう。
そこで、実際に働く前には軽い研修を実施し、ある程度業務内容に慣れさせておくのもおすすめです。例えば、ベッドメイクのやり方をじっくり覚える時間を確保するだけでも、業務時の負担は軽くなります。
たとえ早さと品質を求められたとしても、何をすればよいのかをしっかりと把握できていれば、清掃員の負担を抑えられます。
清掃道具を揃える
業務に使用する道具の利便性は、業務の品質だけでなく、従業員にかかる負担にも大きく影響します。どんなに業務に精通している清掃員であっても、使い勝手の悪い清掃道具を使用していては、ストレスも大きくなります。
また、体にかかる負担が大きくなれば、腰や背中の慢性的な痛みといった、体の不調につながる恐れがあります。そのため、実際に清掃員が使用する清掃道具は、利便性の良いものを揃えておくと良いでしょう。
利便性だけでなく見た目にもこだわれば、お客様の目に触れた際にも生活感を感じさせず、高い満足感につながるかもしれません。
テラモトのおすすめ道具
具体的にどのような清掃道具を揃えればよいのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。ここでは最後に、テラモトおすすめのホテル清掃・客室清掃に使用する清掃道具を紹介していきます。
ホテルリネンワゴン
ホテルのリネン交換は客室清掃に欠かせない業務でありながら、非常に負担のかかる業務でもあります。時には清掃員1人で10部屋以上のリネン交換を行う場合もあり、使用済みリネンだけでなく、交換用の未使用リネンも運ぶリネンワゴンは重量も大きくなります。
操作性の悪いリネンワゴンを日常的に使用していると、清掃員の腰を痛めてしまうかもしれません。そのため、リネン交換に使用するリネンワゴンは利便性に優れた製品を用意するのがおすすめです。
テラモトが販売しているホテルリネンワゴンは軽量フレーム構造を採用しており、一般的なリネンワゴンよりも軽量となっています。また、設計にもこだわっており、女性でも取り回しのしやすいよう工夫が施されています。
軽量化、使い勝手の良さを実現したこちらの製品であれば、リネン交換時の清掃員にかかる負担も小さくできるでしょう。
充電式業務用掃除機
清掃員は客室、フロアを動き回りながら、細やかに清掃業務を行う必要があります。そのため、リネンワゴンのみならず他の清掃道具も取り回しの良いものが好まれます。
こちらの掃除機はコンセントにさして電源を入れるタイプではなく、あらかじめ充電した分だけ稼働できる充電式のタイプとなっています。コードをコンセントにさす工程や、稼働時に長く伸びたコードを気にする必要が無くなります。
これにより、客室清掃にて必ず行う「床の掃除機掛け」の効率化が実現できるでしょう。
多角的な視点で効率化を実現しましょう
一般的にホテル清掃・客室清掃は「きつい」というイメージを持たれがちです。このイメージが先行したままでは、いつか清掃員不足に陥るかもしれません。
そのため、いつでも清掃員が集まるように、清掃員の雇用条件や業務内容を改善しておくと良いでしょう。
今回紹介したのは業務内容を改善する方法です。清掃員は「きつい」というイメージを改善したいという方は、今回紹介した点を参考にすることで、清掃員の仕事に対する満足度を上げていきましょう。