オフィスや事務所の床掃除のポイントとは|汚れの原因とおすすめの掃除道具
2022.10.12
業界コラム
毎日快適に働くためにも、オフィス・事務所を清潔な状態に保つのは非常に重要です。
汚れは時間が経つにつれ、落としづらい頑固な汚れへと変化していきます。この点からも毎日、細目に掃除しておかなければなりません。そのうえで効果的に掃除を行いたいのならば、汚れの特徴についても知っておく必要があるでしょう。
ここでは、オフィス・事務所の床に着目して、床材や汚れの種類、日常清掃のポイントなどを紹介していきます。
おすすめ記事1:工場の床掃除の重要性と清掃方法とは。おすすめの清掃用具と収納備品
おすすめ記事2:プロが使う床掃除の道具とは。モップなど業務用の拭き掃除の用具一覧
オフィス・事務所で使われる4つの床材
床掃除を行う際には、汚れの種類ごとに適切な掃除方法を実践しなければいけません。また、そもそもの床の種類や特徴によって、どのような汚れが発生しやすいのか異なります。
つまり、効果的に床掃除を行っていくのであれば、まずどのような種類の床が使用されているのかを知る必要があるのです。ここでは、オフィスや事務所で用いられる床の種類を紹介しますので、自社ではどういった床材が使用されているのか確認しましょう。
防滑床(防滑性ビニル床シート)
防滑床(防滑性ビニル床シート)とは、その名の通り滑りにくい素材が用いられた床素材です。
たとえ、靴や床が濡れていたとしても、床が防滑床であれば滑って転倒する事故も減らせます。「濡れていても滑りにくい」という特徴から、厨房や飲食店、プールといった水が頻繁に用いられる場所で導入されることが多いです。
また、一般的なオフィス・事務所であっても、階段周辺に導入すると雨の日でも安心して働くことが出来ます。雨の日に床が濡れていることが原因で発生する転倒事故は毎年発生しており、時には死亡事故にまでつながります。
そのため、労働災害を予防する目的でも導入されています。
タイルカーペット
タイルカーペットとは、1辺およそ40~50㎝四方のパネル型をしたカーペットです。
一般家庭で用いられるタイルカーペットは裏面が塩化ビニルやフェルトなどの素材になっています。一方で、オフィス・事務所用のタイルカーペットでは接着剤を用いて直接床に貼り付けられ、取り外しも容易な仕様となっています。
オフィスの形状や配線に沿って細かく形を調整できるため、多くのオフィス・事務所で採用されています。
また、静電や防汚機能、耐久性に優れているのも特徴です。
カラーやデザインも豊富であり、設置する場所や企業の雰囲気、ブランディングに合わせた製品を購入できます。
大理石・フローリングなどの天然素材
大理石や木質系フローリングなどの天然素材も、オフィス・事務所の床として使用されます。光沢感と模様が特徴的な大理石は、他の床素材に比べても高級感に秀でています。
フローリングは高級感という面では大理石に劣るものの、清潔感と温かみを感じさせます。これら床素材は天然素材特有の細かな凹凸を持っており、小さなほこりやちょっとした汚れが目立ちにくいのが特徴です。
一方で、この細かな凹凸にほこりや汚れが蓄積されていくと、シミや黒ずみへと変化し、簡単には落とせなくなってしまいます。そのため、清潔な状態を保つためにも、日ごろの掃除が重要な床素材と言えるでしょう。
ビニルタイプ
タイルカーペット同様、ポリ塩化ビニル素材のタイルやシートもオフィス・事務所によく用いられます。
耐久性やクッション性に優れており、製品によっては耐薬性や耐電性能を有しているものもあります。
また、木目調のフローリング柄や模様が美しいストーン柄など、デザインやカラーも豊富です。そのため、企業独自のニーズに沿った製品を採用できます。
オフィス・事務所の床が汚れる原因とデメリット
オフィス・事務所の床にどのような汚れが発生するのかを、確認していきましょう。それぞれの汚れ別に有効な清掃方法も紹介するので、清掃時の参考にしてください。
オフィス・事務所の3つの汚れの種類と原因
オフィス・事務所の床に発生する汚れには大きく3つの種類があり、それぞれ発生する原因は異なります。
もし、これらの汚れを放置してしまうと、見た目の印象が悪くなるだけでなく、人体へも悪影響を及ぼす恐れもあります。それぞれの違いを把握した上で、適切な対応を行いましょう。
黄ばみ
床に付着した水滴を放置してしまうと、床に使用されている素材と反応を起こし、黄色く変色する恐れがあります。
この水の付着による黄ばみは、塩化ビニル樹脂が用いられた床で発生しやすいと言われています。
ビニルタイプのタイルやシートを、オフィス・事務所の床として採用している場合、黄ばみ汚れが発生する恐れがあるため注意しましょう。
また、椅子やテーブルといった備品に滑り止めのゴムが装着されている場合、黄ばみ汚れの原因になるかもしれません。
これらのゴムは長時間放置されることで、黄色く変色していき、接触している床にも影響を与えるのです。この現象は「ゴム汚染」とも呼ばれています。
一度ゴム汚染によって床に黄ばみが発生すると、簡単には除去できない頑固な汚れとなってしまうため注意が必要です。
黒ずみ
濡れた床を放置してしまうと、黄ばみだけでなく黒ずみ汚れにもつながります。
これはカビによる黒ずみであり、長時間放置すると床材の深部にまで浸透するかもしれません。もし内部までカビが浸透してしまうと、清掃業者でも黒ずみを除去できなくなってしまうため、事前の対策が必要です。
また、床材に使用されてるワックスの劣化によっても、黒ずみ汚れが発生します。これは定期的に床掃除をしたからと言って防げるものではありません。
時には、黒ずみ汚れが発生した上から、新たにワックスを塗布してしまうケースもあるため、床材にワックスが用いられている場合は注意しましょう。
油汚れ
床に付着した油汚れを放置してしまうと、黒ずみ汚れへとつながる恐れがあります。
油汚れと言うと、厨房やキッチンで発生するものであり、オフィス・事務所では関係ないのではと感じるかもしれません。しかし、実際には従業員が勤務場所で食事をとる際、揚げ物を食べこぼしたり、カップ麺をすすることでスープが飛び散ります。これらに含まれる油が放置されると、床の油汚れとなり、黒ずみへと変化していくのです。
汚れの種類別の落とし方
オフィス・事務所で発生する3種類の汚れを把握したら、どのように汚れを落とせばよいのかを確認していきましょう。
また、これらの汚れは放置した時間が長ければ長いほど、頑固な汚れとなり、対応も難しくなってしまいます。
そのため、ここでは事前に行うべき対応も合わせて紹介していきます。
床の黄ばみの落とし方
基本的にビニルタイプの床に発生した黄ばみ汚れは、中性洗剤を活用すれば除去できます。掃除方法も簡単で、以下の手順で行えば黄ばみ汚れを落とせます。
1.ほうきや掃除機で目に見えるごみを取り除く
2.固く絞った雑巾で水拭きをする
3.雑巾に中性洗剤を数滴たらして泡立てる
4.その後、黄ばみ部分を拭く
5.最後に別の雑巾で水拭きをした後、乾拭きで水気を取る
もし、この方法で取り除けないほど頑固な黄ばみ汚れとなっていた場合、中性洗剤の代わりにアルカリ性洗剤を試してみましょう。ただし、アルカリ性洗剤は刺激が強いため、濃度に合わせて水に溶かしてから使用する、肌が弱い人は触らないなどの点に注意が必要です。
一方、ゴム汚染によって発生した黄ばみ汚れは、基本的に落とすことが出来ません。仮に、黄ばみ汚れが出来たばかりで表層部にとどまっている場合であれば、メラミンスポンジで落とせる可能性もあります。
しかし、床表面を傷つける恐れもあるため、あまりオススメは出来ません。そのため、ゴム汚染による黄ばみは事前の対策によって対応するのが適切です。例えば、滑り止めゴムと床の間にシリコンシートや紙などを挟むのも良いでしょう。
床の黒ずみの落とし方
水気を持った床にカビが生えた黒ずみ汚れにはアルコールスプレーがおすすめです。アルコールにはカビの繁殖を防ぐ効果があるため、掃除に使用することで黒ずみ汚れの除去にも活用できます。
1.まずは黒ずみ汚れにアルコールスプレーを吹き付ける
2.アルコールスプレーの水気が無くなってきたら、中性洗剤を含んだ濡れ雑巾で拭く
3.別の濡れ雑巾で水拭きし、洗剤を落とす
4.最後に乾拭きを行い、水気を取る
カビが発生してから時間が経っておらず、表層部にとどまっているのであれば、この掃除方法で黒ずみ汚れを落とせるでしょう。
ただし、黒ずみ汚れとなってから時間が経ち、カビが奥深くまで浸透してしまっている場合は、簡単に除去するのは難しいため、専門の業者に相談するのがおすすめです。
また、ワックスの劣化による黒ずみ汚れに関しては、一度ワックスを剥離するのも選択肢に入れましょう。なぜなら、黒ずみ汚れが発生した上から新しいワックスが塗布されていた場合、まずはワックスそのものを剥離しなければ黒ずみ汚れを落とせないためです。
ワックスの剥離も専門的な溶剤や機械を必要とするため、専門の業者に依頼するのが良いでしょう。
油汚れの落とし方
食べ物による簡単な油汚れは中性洗剤を用いれば簡単に落とせます。
1.中性洗剤を水に溶かす
2.この溶液を雑巾に染み込ませ、油汚れをふき取る
3.別の雑巾で水拭きをした後、乾拭きで水けを取り除く
注意点としては、油汚れそのものに気づきにくい点が挙げられます。
また、油が透明なため汚れている場所も明確には分からず、気づいた時には黒ずみ汚れになっていたということもあるでしょう。
黒ずみ汚れも放置していくと、頑固な汚れになってしまいます。
オフィス・事務所での油汚れを対策するのであれば、食事する場所を制限するのも考えてみましょう。食事場所が指定されているのであれば、その場所では普段から油汚れを考慮した清掃を行えばよいため、清掃の効率も高まります。
オフィス・事務所の日常清掃のおすすめ用具
最後にオフィス・事務所の日常清掃におすすめな掃除用具を紹介していきます。
一般的な道具との比較も交えながら紹介していくため、効率的に掃除をしたい方や掃除用具の新調を考えている方はぜひ参考にしてください。
フロアモップ:FXスベールラーグ
こちらは防滑床専用のフロアモップになります。
防滑床は水にぬれても滑りにくいというメリットがあるものの、凸凹があるため掃除がしづらく、凹んでいる部分には汚れがたまりやすいのが難点です。
凹み部分に汚れや水気がたまってしまうと黒ずみ汚れの原因にもなるでしょう。
防滑床用FXスベールラーグは、ヘッド部分が極細繊維となっており、細かい凹凸があってもしっかりと汚れを除去します。
掃除範囲の広い日常清掃であれば、一つの清掃箇所にかけられる時間も限られているため、専用の掃除道具を用いて効率を高めるのもおすすめです、
※商品ページ:防滑床用FXスベールラーグ 45cm グレー
雑巾・クロス:FX制菌クロスTioTio
こちらの製品は独自のTioTio加工が施されており、制菌性と抗菌防臭に優れた清掃用クロスです。
清掃用クロスは様々な場所を掃除するのに使用された後、固く絞って自然乾燥させるのが一般的です。
しかし、この使用方法では汚れと水気のあるクロスに、雑菌が繁殖してしまう恐れがあります。
雑菌が繁殖したクロスは独特の異臭を放つだけでなく、清掃に使用すると雑菌を広げてしまうかもしれません。
FX制菌クロスTioTioであれば、使用した後も抗菌作用によって雑菌の繁殖を防ぎます。また、速乾性能にも優れているため、日々の手入れが簡単なのもおすすめポイントです。
※商品ページ:FX制菌クロスTioTio
粘着クリーナー:オフィスコロコロ フロアクリンスペア
こちらの製品は通常の粘着ローラーよりも吸着力が強くなっています。
通常の粘着ローラーでも、一般的な家庭で使用する分には問題ないかもしれません。しかし、多くの人が利用するオフィス・事務所では、通常の粘着ローラーでは対応しきれない部分もあるでしょう。
特にオフィス・事務所の床がタイルカーペットだった場合、繊維の間に入り込んだほこりを取り除くのは困難です。
そんな中、こちらの製品であれば、多くのゴミやホコリが詰まったタイルカーペットでも問題なくキレイにしてくれます。
オフィス・事務所の床にタイルカーペットが使用されている場合、非常にオススメの製品となっています。
※商品ページ:オフィスコロコロ フロアクリンスペア3巻入160mm C4352
汚れごとの特徴を把握して効果的に掃除を使用
床に付着する汚れには「黄ばみ汚れ」「黒ずみ汚れ」「油汚れ」の3種類があり、それぞれで原因や事前の対策は異なります。
また、使用されている床材によって効率的かつ効果的な日常清掃は違います。
今回紹介した床材の種類と汚れ別の清掃方法を参考にして、毎日利用するオフィス・事務所を清潔に保ちましょう。