TERAMOTO くらしとterakoyaコラム

2つの“知られたくない”を、知ってください ――女性の生理と悩みごとを解決するために
2023.05.17 商品の選び方 商品紹介コラム

toilet

女性の一生のなかで、大きな割合を占めているものが「生理」です。
妊娠・出産という大変な役割を果たす機能のために、女性の体は生まれた時から50代半ばあたりまで変化し続けています。
女性にとって初めて生理がやってくることを「初潮・初経」と呼びますが、平均的に11~14歳頃に迎えます。
体質によって人それぞれですが、更年期と呼ばれる40代半ばから50代後半にかけて閉経するまで生理は続きます。
「生理」はおよそ30年~40年、長い生涯の半分ほどを一緒に過ごすお付き合いになるのです。

生理と一緒にやってくる、カラダとココロの揺らぎ

生理は体のなかで、“卵胞ホルモン(エストロゲン)”と、“黄体ホルモン(プロゲステロン)という2つの女性ホルモンの分泌で起こります。
1か月に一度、子宮から体の外へ経血が出る期間が「生理」と呼ばれ、だいたい3~7日ほど続きます。
経血の量や痛みは、体質によってさまざま。
生理は、誰ひとりとして「同じ」ではありません。
そして「生理」は2つのホルモンの量が大きく揺らぐため、体にも心にも大きな影響を与えます。
最近注目されはじめたPMS(月経前症候群)をはじめとして、女性は生理のリズムとともにこのような体調不良を起こしやすくなります。

・下腹部の痛み(生理痛)や腰痛
・頭痛
・イライラや憂鬱
・むくみや冷えによるだるさ
・貧血
・眠気
・下痢や便秘
・胃の不調、吐き気

体と心の不調もまた、人によって症状がまったくなかったり、軽かったり重かったりと大きく違います。
とくに思春期から若年期にかけては、気になる症状があっても婦人科を受診することをためらいがちです。
生理に関する悩みは多くの女性が抱えるものですが、なかなか相談しにくいデリケートな問題です。

生理の悩みは体調のゆらぎだけ?

生理は、女性の悩みの原因になる大きなひとつです。
でも、それはホルモンの影響で起こる体調やメンタルのゆらぎだけでしょうか。
生理痛や月経前症候群は、これまで女性にとって「言いづらい」「我慢してやりすごす」ことが多いものでした。
ここ数年、生理や更年期が原因の体調不良に関しては広く知られるようになってきました。
婦人科やレディースクリニックを気軽に受診すること、生理中の不調を乗り越えるための方法やお薬との付き合い方など、幅広いケアが用意されつつあります。
しかし、生理の悩みにはまだ知らなければならない「言いづらいこと」がたくさんあるのです。

思春期の女の子の“知られたくない”というココロ

初めて生理がやってくるのは、だいたい11歳から14歳。もちろんそれよりも早い子、遅い子もいます。
ほとんどの女の子が、小学校高学年から中学校に通っている間に迎えることが多いのです。
そんな女の子たちが使う言葉に「生理バレ」というものがあります。
「生理バレ」とは、トイレにナプキンを持っていくところを見られたり、個室内でナプキンを替えるときの音で「あの子はいま生理中なんだ」と他の人に知られてしまうこと。
男の子にからかわれる場合や、女の子同士でもウワサのように囁かれてしまうこともあるのです。
誰にも知られず、どうやってナプキンをトイレに持っていこう?
思春期の女の子のなかでは、とても大きな悩みなのです。
生理中であることを知られたくないあまり、トイレに行くこと自体を避けてしまい、膀胱炎や炎症を起こしてしまう子もいるのです。

「生理バレ」しないための、たくさんのチカラ

ナプキンは下着に付けて使うとき、ズレないように裏面に粘着テープのようなものが付いています。
また清潔さを保つために、しっかりと個包装されていなければなりません。
生理用品を開発している多くのメーカーでは、包装をはがす時の音などをできるだけたてないような素材を使ったり、ポケットやポーチに入りやすいコンパクトなサイズのものを作るなど、「生理バレ」の悩みに寄り添ったものを開発しています。
また、自然にナプキンを持ち歩けるように、ハンカチやタオルのなかにポケットが付いていてカモフラージュできる商品なども多く販売されています。
女の子自身も、スカートやショーツ、服の内側にナプキンを付けるポケットを作ってみたり、生理中でなくてもトイレに行く時に必ずポーチを持っていくなど、「生理バレ」をしないためたくさん努力をしています。
それぐらい、思春期の女の子にとって、月に1度やってくる生理は、大変なものなのです。

もうひとつの“知られたくない”――「生理の貧困」のことを知ろう

そしてもうひとつ。
とくに若い世代の女性にとって、今まで注目されていなかったもうひとつの“知られたくない”問題があります。
それは「生理の貧困」のこと。
経済的な理由や家庭の事情から、生理用品を購入・入手できない、しづらい状況にある女性はずっといました。
長引くコロナ禍などで低迷しているなか、経済的に困窮する女性が増加しているなか、「生理の貧困」に直面する女性も多くなりつつあります。
政府の調査によると、生理用品の購入や入手するのに苦労したがあると応えた女性の多くは、10代から20代の若年層でした。
また、親が貧困状態で生理用品を手に入れにくい状況にある子どもも、少なくはありません。

生理のコストって、どれくらいなんだろう。

女性が1か月で使う生理用品のコストは、どれくらいでしょうか?
まったく知らない人にとっては、数百円程度だと思っているかもしれません。
生理は人によって量や期間、必要なものが大きく変わるので“いくら”とは提示できません。
生理中に必要なモノの一部の価格をピックアップしてみました。

・生理用品(ナプキン、タンポンなど)……約700円~1000円/1ヶ月
・生理用ショーツ……約800円~3000円/1着
・痛み止め薬……約700円~1200円/1箱

もちろんこれはあくまで一般的なもの。
生理が重く経血の量が多い場合は、ナプキンがたくさん必要になります。
下着もたった1着で着まわすことは不可能です。
他にも痛みをやわらげるためのカイロや、貧血を避けるためのサプリや薬を必要とする人も少なくありません。
重い生理の治療のために低用量ピルを用いる場合には薬代が1か月で2000円程度、処方のための診察料も必要になります。

ある高校の取り組みから広がりつつある変化

10代の女の子は、生理のリズムが整わず急に始まってしまうことが多いです。
そして家庭の事情から生理用品を十分に用意することができないのも、若い世代の女の子です。
「生理バレしたくない」「経済的事情で生理用品が用意できない」――この2つの“知られたくない”を解決するために、いま学校や公共施設のなかにナプキンを備品として置く動きが大きくなっています。
以前から、学校では保健室に行けば生理用品を渡してもらえましたが、“知られたくない”の気持ちが大きく、利用する生徒はほんのわずかでした。
しかし、都内のある学校でトイレ内に誰でも自由に使えるナプキンを設置したところ、利用者は多くなりました。
この学校の取り組みは注目され、2021年秋から全ての都立高校の女子トイレに生理用品を置く取り組みを初めています。

若い世代の2つの“知られたくない”に寄り添うために

こういった社会の動きから、トイレのなかに求められていることがわかってきました。

・トイレ内で、他の人に知られずに安心して生理用品を利用できる。
・誰かと対面して、生理用品を渡してもらわずにすむ。
・生理用品が急に必要になった時、足りなくなってしまった時に、我慢せず利用できる。

とくに若い世代が利用することの多い学校や公共施設に、生理用品を提供できるサニタリーボックスなどを取り入れている学校や自治体はどんどん増えています。

テラモトで販売しているサニタリーボックス

サニタリーボックスはさまざまな機能や形のものがあります。
おすすめのサニタリーボックスをご紹介していきます。

・収納付きサニタリーボックス
生理用ナプキンを収納できて、補充したナプキンは蓋の開閉なしに1枚ずつ取り出すことができます。
投入口はスロープ付きで中身が見えにくい構造になっています。
サニタリーポケットボックス
※関連商品:サニタリーポケットボックス

・機能的デザインタイプのサニタリーボックス
本体カラーに種類があり、デザイン的なトイレでもなじみやすい。
容量が大きくてもスリムな形状なので個室内に置きやすい。
本体に高さがあるので、座った状態でも捨てやすい。投入口が中身の見えにくい構造になっている。
サニタリースリムボックス
※関連商品:サニタリースリムボックス

生理は女性の生涯の半分を一緒に過ごすもの。
さまざまな方法で、ストレスや我慢をできるだけ少なくしていける社会が求められています。

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