TERAMOTO くらしとterakoyaコラム

掃除のプロ客室清掃員に学ぶ。自宅の掃除でもマネしたい意識と技術とは
2019.07.29 お掃除コラム ホテル全コラム ホテル豆知識

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掃除のプロである客室清掃員は、その名のとおりホテルの客室を誰もが快適に宿泊できるように掃除しています。
「掃除くらい誰でもできる」と思ってしまう人もいるかもしれませんが、限られた時間でホテルの客室のように綺麗に掃除するのは高い技術が必要です。
高いクオリティの掃除を実現しているのは、客室清掃員のプロ意識と掃除方法にあります。
プロの客室清掃員が仕事をする上で意識しているポイントと、実践している方法について解説していきましょう。

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客室清掃のプロ意識

客室を快適に宿泊できる空間にするためには、客室清掃員のプロ意識が重要です。
プロ意識の高い客室清掃員は目の付け所が違いと客室清掃員のこだわりを説明していきます。

プロの客室清掃員は仕事に対するこだわりが違う

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プロの客室清掃員は宿泊客がどんな点に不満を持ちやすいのか把握した上で、清掃を行っています。
宿泊客が不満を持ちやすい原因として特に多いのは「臭い」です。
見た目は綺麗に清掃されていても気になる臭いがあると、宿泊客が不快に感じてしまう恐れがあります。
そのため、プロ意識の高い客室清掃員ほど臭い対策に力を入れるのです。

■臭い対策
まずは掃除を始める前に窓を開けます。そうすることで、大抵の臭いを掃除をしている間に外に排出することができます。
しかし、前の宿泊客が香水をたっぷりと付けている場合など、強烈な臭いが充満していることがあります。
そんなときはオゾン発生装置などを使って消臭するケースもあります。

■バスルームの清掃
臭い以外でプロ意識の高い客室清掃員が力を入れるのは、バスルームの清掃です。
バスルームは他の場所と比べて髪の毛などが落ちやすいほか、鏡などに指紋が付いていることもよくあります。
そのため、髪の毛が床に落ちていないか確認するだけでなく、壁や浴槽の縁なども目を凝らしてチェックしなければなりません。
鏡など指紋が付きやすい箇所に関しては、洗剤で洗うだけでなく一箇所ずつ磨き上げます。

■家具家電の位置
前の宿泊客が、家具を動かしたり家電製品の設定を変えたりしていることもあります。
そのままの状態で次の宿泊客を迎えてしまうと、前の宿泊客の気配を残したままになってしまうでしょう。
そうなると、違和感があり何となく不快に思えてしまうことも多いです。
目覚ましの設定やテレビのボリュームまで、細かな点もしっかりとチェックして元に戻します。

いますぐマネしたい!客室清掃のプロの掃除方法とは

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プロの客室清掃員は高い意識だけではなく、掃除の方法にかなり工夫を凝らしています。
その工夫により限られた時間で快適に宿泊できる環境を作り上げているのです。
そのプロの掃除方法について確認していきましょう。

清掃する順番

自宅を掃除する際、手を付ける場所の順番を意識する人はあまりいないのではないでしょうか。
プロの客室清掃員は、以下のように客室を掃除する順番を決めていることが多いです。

・時計回り、もしくは反時計回りに掃除する
客室清掃の時間はかぎられているため、バラバラに掃除してしまうと掃除していない箇所を見落としてしまうリスクが高まってしまいます。
そのため、多くの客室清掃員は、客室の中を時計回りか反時計回りの順番で清掃しています。
そうすれば見落としが出てしまうことがなく、「最初に掃除を始めた戻ってきたら終わり」と簡単に判断することが可能です。
壁などを掃除するときには、上部から下部に向かっていく方法が基本です。
バスルームのタイルなどもそのようにして行いましょう。
クリーニング剤などを使う場合には、付けた箇所から下に向かって落ちていきます。
そのため、下を最初に掃除してしまうと、上を掃除したときに落ちた分を洗い流さなければなりません。
上から下へ向かって掃除すれば、そのような二度手間を回避できます。
客室清掃員は限られた時間内で部屋の中全部を清掃しなければならないため、こうした工夫は非常に大事です。
そして、髪の毛が落ちていないかどうかのチェックは最後にまとめて行いましょう。
途中でチェックをしてしまうと、その後に自分の髪の毛が落ちてしまう可能性があります。

クリーニング剤の使い方

クリーニング剤は、塩素系漂白剤や酸素系漂白剤、中性洗剤などさまざまな種類があります。
数あるクリーニング剤の中でも、プロの客室清掃員がよく使っているのはオキシドールを使用したクリーニング剤です。
クリーニング剤の中には刺激性のガスなど有害物質が発生してしまうものもありますが、オキシドールなら有害なガスは発生しません。
また、タイルなどの汚れを取りやすいのもオキシドールの特長です。
7分程度ならその場を離れずに他の箇所を掃除できるのでちょうどいいでしょう。
7分経過してから、スポンジや雑巾などでクリーニング剤を拭き取ると、驚くほど簡単に汚れが取れます。
強く擦る必要もありません。

水回りの掃除方法

客室清掃にはおける「水回り」の掃除場所は主にトイレとバスルームです。
トイレは便器の中に通常水が溜まっていますが、掃除をする際は一度、水を抜いて空の状態にします。
その後、洗剤とブラシで磨くと、水が入った状態で掃除するよりも汚れを落としやすいです。
バスルームにはアメニティやタオル類などがたくさんあるため、まずは回収するところから始めます。
全部アメニティとタオル類を回収し終えたら、換気扇を回してドアを全開にしましょう。
バスタブの掃除方法は、一般家庭の場合とそう大きく変わりません。
洗剤とスポンジでバスタブを磨きます。
バスタブが大きい場合は、中に入って磨きの残しがないように注意しながら、全体を磨き上げましょう。
ザラザラしている箇所を残さないようにするのがコツです。
その後に洗剤を洗い流すときには、なるべく温度を高くした熱いお湯を使用します。
温度が高めのお湯は乾くのに時間がかからないため、次の宿泊客がチェックするまで時間がないときでも困りません。

自宅の掃除にもプロの意識と技術を取り入れよう

客室清掃員の仕事が一見すると簡単そうで誰にでもできるように思えてしまいます。
しかし、宿泊客に満足してもらえる
レベルの清掃をするには、高いプロ意識と技術が必要です。プロ意識の高い客室清掃員とそうでない客室清掃員の仕事は、でき具合がかなり違います。
そしてホテルで働くならぜひプロの清掃技術を身につけておきましょう。
自宅の掃除をするときにも活かせる面が多いです。

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