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ペットの老いとどう向き合う? 高齢化問題は早めの対策が重要です。
2021.05.19 業界コラム

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高齢化問題――そう言って思い浮かぶのは自分の老後や両親のことがほとんどでしょう。
しかし昨今、ペットにも高齢化による介護の必要性が高まってきています。
その理由は、人間と同じく医療や生活環境の向上による平均寿命の変化。
ペットとして最も多く飼育されている犬・猫の場合、平均寿命はここ10年ほどでどちらも大きく伸びました。犬・猫ともに種類によって差がありますが、平均寿命は約14~15年といわれています。

もちろんこの寿命を超えて長く生きる子たちもたくさんいます。ペットを家族として迎える人が多いなか、いつまでも長く元気でいてほしいという願いは、どんな種類の生き物を飼っていても同じでしょう。

しかしいつかやってくるかもしれないペットの「老化」と「介護」のことを、元気なうちから知っておくことも必要なのかもしれません。

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ペットたちの老いはいつ始まる?

犬・猫たちの成長はとても早いものです。元気いっぱいの幼年期から成年期と呼ばれる期間は、なんと0歳から7歳程度まで。7歳から先はシニア期と呼ばれ、13歳を超えると介護が必要になってくる状態になりやすいのです。
寿命が14~15年程度と考えると、生涯の半分がシニア期と呼ばれる時間になってしまいます。
ペットも年齢があがると、人間と同じように足腰が弱くなったり、内蔵疾患・がんなどの病気にかかりやすくなります。しかし人間のように見た目に大きな変化が現れないため、なかなか老いに気づいてあげられないことも多いそうです。
病気の早期発見や、弱ってしまった足腰への負担を取り除いてあげるための環境を早めに作ることが、元気な時間を長くしてあげられる最初の一歩です。

シニア期に入るまでにしてあげたいこと

Cute ginger cat is sitting on chair. Fluffy pet looks curious. C
どんな種類のペットでも、飼い始めたばかりの幼年期はちょっとした病気やワクチン接種などのために動物病院にいくことが多くあります。しかし成年期に入り体が丈夫になってくると、なかなか病院に行かなくなってしまう飼い主さんは少なくないはず……人間でも「かかりつけ医」を持つことは重要ですが、ぜひペットでも同じようにかかりつけ医を作ってほしいところです。
病気やケガなどの症状が出てから病院にいくのではなく、半年に一度ほど健康診断に行ってみることは健康への第一歩。病気等の早期発見にもなりますし、なにより言葉が話せないペットたちの状態をより良く知ってもらうためには、医師との信頼関係がとても重要です。
また、動物病院の診療には人間のような保険がありません。通常の診療だけでなく、様々な検査や手術・入院などにより、思いがけない高額な治療費が必要になる場合があります。
ペットの種類や年齢などにもよりますが、ペット用の保険を扱っている会社もあるので、一度目を通しておくのもよいかもしれません。

シニア期のペットたち、どんな症状がやってくる?

ペットの老化による症状は、種類やそれまでの病歴によって様々ですが、ここでは犬・猫でよくあることを紹介します。

・目や耳、皮膚・毛並みの変化

犬猫の老化でもっとも顕著なのは、毛並みの変化です。
とくに猫は自分の舌でなめて毛並みを整えますが、年をとるにつれてどうしてもうまくできずに艶がなくなってしまいがち。また皮膚疾患も増えがちなので、こまめにグルーミングしてあげて、皮膚に変化がないかチェックしてあげてくださいね。
白内障を患い、目が見えづらい・失明してしまう子も多いです。白内障などの目の病気は人間と同じく、早めに見つけて治療をすることで少しでも進行を遅らせましょう。それでもやはり、思いがけないところで体をぶつけたり、ちょっとした段差でケガをする可能性が高くなってしまいます。ペットの行動範囲に置いてあるものなど、一度見直してみてくださいね。

グルーミングにはこちらのGroomo[グルーモ]がオススメです。クシと粘着テープが一体になっているため、抜けた粘着シートに張り付き周囲が汚れません。

・睡眠や食事、行動の変化

ペットも、老いとともに人間でいうところの認知症のような症状が出てくることがよくあります。
夜、寝ている時に急に起きてしまったり、不安そうに家のなかを何度も徘徊したりなど、いつもと違うなと感じたことをチェックしましょう。
また若いときにはよく食べていたものを残すようになることもあります。ごはんの固さや量が適切かどうか気にしてみましょう。ごはんのタイプもシニア用の栄養バランスに切り替えることも大切です。

・足腰の強さ、排泄の変化

若いころはあちこちを駆けまわったり、高いところへジャンプして飛び乗ったりする姿がよく見られますね。でもちょっとした失敗や、今まで登れていたところまでうまく行けなくなってしまう……という感じになったら、老いが始まっているのかもしれません。
病気で足腰に痛みを抱える場合もありますし、骨がもろくなり思いがけない骨折をしていることもまれにあります。
すべりにくい床材に変えたり、ソファなどの上に昇るための階段のようなものを置いてあげることをオススメします。
また、排泄問題は介護の上で一番気になるところですね。
散歩が行きづらくなったり、今までできていたトイレでの排泄が難しくなったときにはおむつを使うことも多くなります。人間の赤ちゃん用のものを改造して使うこともありますが、最近ではペット用の介護おむつも販売されるようになってきました。

介護が必要になったとき、どんなことをしてあげられるだろう?

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病気に気を付けてあげていても、高齢化による老いで弱ってしまうことは防げません。
実際に高齢化したペットの介護の生活では、どんなことが必要になってくるのか考えてみましょう。

・歩けなくなってしまったら?

老いにより前足や後足のどちらかが弱ってしまい、歩けなくなってしまう子は少なくありません。そんな時は歩行サポート用のハーネスを使ってあげましょう。前側もしくは後ろ側を固定でき、飼い主が歩行のサポートをしてあげられます。室内などでは長めのタオルで代用することも可能です。
また、犬の場合は定番のお散歩コースをカートに乗せてまわってあげることも。音や環境の変化を怖がらないときは、ぜひお散歩してあげましょう。

・寝ている間の床ずれに注意!

疲れやすかったり、体力温存のために若い頃より眠る時間が多くなってしまうのは、人間もペットも同じですね。
しかし足腰が弱ったり、麻痺があって寝たきりに近い状態になると、寝返りがうてなくなってしまい「床ずれ」ができやすくなります。特に高齢化によって皮膚が弱っていると、たった数日で悪化することも。床ずれからの細菌感染はペットにとって命とりになってしまいます。
小型の場合は抱っこして向きを変える、大型の場合は体の下にタオルケットなどを引いてあげると上手に寝返りができます。「床ずれ」ができないように注意してあげてくださいね。

・ごはんの量チェックがバロメーターに

ペットはどうしても老いによる症状を隠しがちです。普段からごはんを食べる量をチェックするのは、ちょっとした変化に早く気づくために有効です。
栄養状態が悪くなってしまうと、免疫力が落ちて病気にかかりやすくなったり、持病が悪化するきっかけになってしまうことも。ちゃんとごはんを食べているかどうか、食べる前と食べた後のごはんの量の差をチェックすることから始めてみましょう。

最期まで一緒にいたいからこそ、プロの手を借りることも。

ペットとはいえ、老いにより弱ってしまった状態の介護は大変です。
介護のために時短勤務や引っ越しを選ぶ人までいるほど、もはやペットは家族と変わりないもの。だんだんと出来ないことが増えていくペットを見てショックを受けたり、介護生活に疲れてしまったら……そんな時はプロの手を借りてみてください。
一時預かりをしてくれる施設や、ペットの介護に詳しいペットシッターを探しておくことも、最期まで介護と向き合うために大切なことです。

大好きなペットとずっと幸せにいられるように、便利な介護グッズやサービスをチェックしてみてくださいね。

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