家庭でできるコロナ対策、実はここが重要でした!~お家の壁を正しくお掃除する方法
2020.12.23
業界コラム
withコロナの生活が長引く状況のなかで、手洗い・うがいの習慣化や3密を避けるなど、人々の間には新しい生活様式が根付いてきました。
また、どういった状況が感染リスクを高めるのか、どうすれば感染対策に効果的なのかが、様々な感染事例や研究によりわかってきました。
新型コロナウイルスについてはまだまだ不明な部分がとても多いですが、「ウイルス」の持つ特性を知ることで、お掃除するときに何に気を付けるべきかがわかります。
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ウイルスと細菌、似ていても違う“増え方”の方法
家庭内で病気などの原因になるものは大きくわけて2つ、「ウイルス」と「細菌」があります。ウイルスも細菌も、ある一定以上の数が増えると食中毒や風邪、感染症などを起こす原因となり、人体に影響を与えます。
でも、このウイルスと細菌の大きな違いは“増え方”。
細菌は非常に小さな生物で、自分で栄養をとり細胞分裂することで増えていきます。
わかりやすく例えると、カビが水回りなど湿気の高い場所でどんどん生えていくことです。
一方、ウイルスは細胞がなく生物ではありません。自分で栄養をとることはできず、人体や動物の体内にある細胞のなかに侵入して、自分のコピーを作り増えていきます。
細菌とウイルス、それぞれに有効なお掃除のポイント
“増え方”が違うということは、増やさないためのお掃除のポイントも違います。
- 「細菌」を増やさないためには“栄養のもととなるモノ(水分・湿気など)”を減らすこと。
- 「ウイルス」を増やさないためには、人体に入るリスクを下げるため“ウイルス自体を減らす”こと。
つまり、家庭内の新型コロナウイルス対策として重要なのは、室内に入ってきてしまったウイルスをどれだけ減らすのか? ということになってきます。
コロナウイルスが室内に持ち込まれたあと、どれくらい残っているものなのかも気になりますね。
現状、複数の研究機関の実験によってわかってきていることは
・布・木材・段ボールの表面では1日
・ガラスの表面では2日
・プラスチック・ステンレスの表面では3~4日
程度だと言われています。
ただし、掃除や消毒を行っていない状況の実験結果のため、こまめな掃除や消毒などをすることによって、この期間は短くなる可能性が高くなるそうです。
ウイルスが残りやすい意外な場所とは
ウイルスは自分で移動することができません。しかし目に見えないほどの小さいサイズなので、空気の動きに乗って簡単に動くことができます。
例え閉めきった室内であっても、わずかな気温差によって空気の流れが生まれます。
暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へと流れ、その気流に乗って移動するウイルスが辿りつく場所……実は壁だったのです。
とくに長い時間を過ごし、家族が集まることの多いリビングの壁は要注意。
テーブルや床の掃除は普段から意識することも多いですよね。
しかしウイルスが多く付着しやすい場所は、壁。
家庭内でウイルスを増やさないためには、壁のお掃除に注目してみましょう!
ウイルス対策掃除の時に気を付けたいこと
リビングや部屋の壁掃除をこまめに行うことは、ウイルスを減らすためにとても大切です。
ですが、今までのお掃除習慣が、ウイルス対策には逆効果になってしまうことも。
ウイルス対策のお掃除の時に気を付けたいポイントをチェックしてみませんか。
●掃除の前に窓を開けるのはNG!
換気は重要ですが、お掃除前や最中に窓を開けて空気を入れ替えるのはNG。
ウイルスが舞って床や壁などいろいろな場所に付着してしまいます。換気はホコリやウイルスを集めて捨てた後に行いましょう。
●ウイルスを減らすためには、乾拭きを!
水拭きはウイルスを拡げてしまう可能性があります。まずは乾拭きでウイルスやホコリを除きましょう。水拭きは次の段階、汚れを取り除く時に!
●拭き方は、お掃除する場所によって変えましょう!
モップや雑巾などの拭き方は、お掃除する場所の面積によって変えることが効果的です。
壁や床など広い場所は、S字を描くように。ドアノブ、テーブルなど手元や小さな面積の場所は一方向に。ゴシゴシと左右にこするのはNGです。
壁のお掃除のときに使いたい、オススメな道具は?
壁は目線よりも高い場所。
いつものお掃除よりもちょっと面倒で、ホコリやウイルスを吸ってしまいそうな気もします。そんな壁掃除の時に役立つ、便利な道具をチェックしてみましょう。
●化繊タイプのはたき・モップ
化繊は、静電気の力でホコリやウイルスを吸着します。
従来のはたきと違って、ホコリ・ウイルスをはたいて空中に舞ってしまうリスクが低く、ウイルス対策のお掃除には効果的。
本体は汚れたら水洗いするタイプと、使い捨てタイプなどがあります。
持ち手の柄の長さを段階的に変えられるものなどは、高い場所のお掃除にぴったりです。
はたきを使わない場合や、手が届きやすい場所の乾拭きにオススメなのは、マイクロファイバークロス。
マイクロファイバーと呼ばれる極細の化学繊維で織られた布です。髪の毛の100分の1ほどの細さで編まれているため、クロス自体に無数の細かい穴があいています。
このため、布製の雑巾に比べホコリ等をしっかりと吸着してくれます。
吸水性・速乾性にすぐれ、安価で入手できるので多めに用意してお掃除に役立てたいアイテムです。
実践・壁のお掃除! 手順を簡単にまとめてみました。
① 前準備
化繊はたきを使うときは、はたき部分をあらかじめ手で何度かこすることで静電気がより起こりやすくなります。壁に面した家具などの上は、ホコリやウイルスが入り込みやすいのでできるだけ整理整頓しておいてくださいね。
② 壁のお掃除の基本・上から下へ
壁の一番高い場所(天井との境目)から始めましょう。
柄の長いはたき、雑巾を使うときは床掃除用のワイパーに挟んでお掃除します。このとき使う雑巾は必ず乾いたものを使ってください。
③ 壁掃除の拭き方のコツ
ウイルス対策の壁掃除で最も重要なのは、ウイルスを空気中に撒き散らかさないこと。
モップ・雑巾は壁にぴったりとくっつけて、ゆっくり静かに動かします。
端までいったら、壁からモップ・雑巾部分を離さないように気を付けて方向を変えます。大きなS時を描くイメージで拭き取りましょう。
④ 掃除後のパタパタは厳禁!
壁全体の乾拭きがすんだら、はたきや雑巾にはホコリ・ウイルスがたくさんついています。
その場でパタパタはらうのは厳禁です。
雑巾の場合は汚れた面を内側に、ハタキは雑巾にくるむかホコリを落とさないよう気を付けながら洗いましょう。
⑤ 仕上げは掃除機で吸い取り、換気は最後に。
ハタキや雑巾で慎重にふきとっても、ホコリやウイルスは床に落ちてしまいます。
最後の仕上げは、落ちたホコリなどが舞い上がらないよう、ゆっくりと掃除機をかけましょう。部屋の隅にもたまりがちなので、チェックしてみてくださいね。
ホコリやウイルスをきっちりと除いたら、窓を開けて空気を入れ替えてすっきりしましょう。
いつもはあまりお掃除しない壁や、お部屋の中でホコリのたまりやすい隅っこ。
それらを丁寧に掃除すると「ウイルスを減らす」ことにとても効果的です。