Withコロナのニューノーマル製品「マスク」の種類とトレンドとは
2021.03.17
業界コラム
新型コロナウイルス感染症の流行によって、マスクが一時品薄になるほど需要が拡大したことを覚えている人は多いのではないでしょうか。
それから約1年近く経ち、マスクは傘や靴と同じくらい社会生活を営むうえで必要不可欠な存在になりました。
ただ、意外と知られていないのがマスクに色々な種類があり、着用すべきシーンが異なるということです。そこで今回は、マスクの種類と感染症やファッション効果などについて解説します。これからのニューノーマルに欠かせないマスクについて知識を深めましょう。
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コロナなどの感染症対策にマスクが必要な理由
新型コロナウイルス感染症だけでなく、インフルエンザ予防など幅広い病気の予防方法としてマスクの着用が奨められています。
従来、マスクを着用すべきなのは「咳をしている人」、つまり感染者や症状がすでに出てしまっている人が中心でした。インフルエンザなどの感染経路は唾液や鼻水などの「飛沫感染」が主なので、感染者の飛沫をマスクで防ぐのが大きな役割だったのです。
ただ、Withコロナ、アフターコロナと呼ばれる現状では感染や症状の有無に関わらず、多くの人がマスクを着用しています。
この大きな要因の1つが、2020年5月4日に新型コロナウイルス感染症専門家会議が発表した「新しい生活様式」の提言の内容に「症状がなくても外出時、屋内で会話する際はマスクを着用する」という旨が明記されたことです。
新型コロナウイルス感染症は無症状の感染者が多く、加えて発症する2日前が最も感染力が強い傾向が明らかになったことから、健康な人であってもマスク着用すべきという結果になりました。
つまり、今、みなさんがマスクを着用する意味は「症状がある人が感染拡大させないため」、「無症状の人も感染している可能性があるので他の人に感染させない」という2つのどちらかに該当します。
いずれにしても、マスク着用の目的は自分が感染しないためという意味合いよりも他者に移さないことを重視していることを覚えておきましょう。
マスクの種類
マスクには使われる素材によって「布マスク」、「不織布(サージカル)マスク」、「N95マスク」の3種類があります。
さらに形状別に「平型」、「プリーツ型」、「立体型」の3つに細分類できます。
それだけではありません。マスクの需要の高まりを受け、色や抗菌処理、洗濯の可否など色々な種類のマスクが販売されています。
それぞれの特徴をまとめたので確認してみましょう。
布(ガーゼ)マスク
布マスクは新型コロナウイルス感染症が流行した際に政府から配布されたこともあるので、目にした人も多いのではないでしょうか。
布マスクはその名のとおり、綿のガーゼを合わせて作ったマスクです。重ね合わせるガーゼの枚数は、10~30枚程度です。
フィルターを設けない場合、ガーゼの目よりも細かい粒子を通してしまうというデメリットがあるものの、洗濯が可能で家計に優しく、素材の特徴によって喉の保湿・保温効果があります。感染拡大のリスクが高まる冬場に適したマスクといえるでしょう。
また、形状は平面タイプが一般的です。
不織布(サージカル)マスク
3枚程度のフィルターと化学的に製造した布(織らない布=不織布)を組み合わせてシートにしたマスクです。元々は、主に医療用マスクとして流通していましたが、花粉症が社会問題になり始めたころに、優れたフィット感と気密性を保持できることから家庭用としても使われ始めました。
アメリカでは除去された細菌の微粒子が一定の数値以下にする必要があるなど、サージカルマスクに基準が設けられています。
形状は上下を開いて使う「プリーツ型」と顔の形状に合わせてデザインされた「立体型」のどちらかが多いです。プリーツ型は圧迫感がなく、呼吸も楽なことがメリットです。一方、立体型はプリーツ型や平面型よりもフィット感が強く、マスクと口元に隙間が生まれるで会話しやすいのもメリットの1つです。
N95マスク
アメリカではN95規格、日本ではRS2区分、DS2区分に合格した防塵性能を有するマスクがN95、もしくはそれと同等のマスクとして扱われます。
高い感染予防効果を有するため、医療現場では導入が進んでいますが、息苦しさなどがあるため家庭用としては他のマスクほど活用されていません。
生活シーンで変わるマスクの使い分け
マスクは素材、形状で色々な種類がありますが、普段は1種類しか使っていないという人も多いのではないでしょうか。
もちろん、1種類のマスクを使うだけでも着用しないよりも感染予防効果を高められるます。ただ、家計や会話のしやすさ、生活しやすさなどを考慮してマスクを使い分けることで、よりマスクライフを楽しめる可能性が高まります。その代表的な例を紹介します。
通勤、通学時は布マスクがおすすめ
混み合った電車やバスなどの息苦しい空間で不織布マスクを装着していると、不快感を感じてしまう人もいるかもしれません。
そんな人は不織布マスクよりも呼吸しやすい布マスクを使ってみてください。
フィルターがないため、感染防止効果は不織布マスクよりも低いとされることも多い布マスクですが、電車やバスでは大声で話す人はそれほど多くありません。そのため、布マスクの性能でも十分に感染拡大に効果があるとされています。
打ち合わせや会食などでは不織布マスクを
通勤、通学時とは反対に対面で会話する際は、飛沫が発生しやすいので不織布マスクを着用することをおすすめします。
ビジネスシーンでは、営業などの打ち合わせや会食のほか、同僚や上司・部下のやりとりが発生するオフィス内などが想定できます。
雨天の外出は布マスクを着用する
不織布マスクのなかには濡れてしまうと本来の効果が発揮できないものもあります。布マスクの多くは、洗濯OKな製品が多いので雨天に外出する際は布マスクを着用することをおすすめします。
例えば、雨の日の出勤中は布マスクを付けて、オフィスに到着後は不織布マスクを着用することで一定の感染予防効果を維持することができるでしょう。
作業者は高機能マスクの着用を
建設や清掃などの作業中もマスクを着用しなければならない場合、より高機能なマスクを利用することでより快適に作業することが可能です。
例えば、テラモトが製造・販売している抗菌マスク「テラモト布マスク(抗菌TMー1)」の生地には、抗菌加工が施されており、汗をかいても衛生的な状態を保てます。
また、UVカット生地を使用しているので紫外線対策にも同時に行えるほか、メッシュ加工生地のため吸汗・速乾にも優れています。
マスクを着用することで感じる違和感などを最小限にするためには、上記のような機能を備えたマスクを選ぶことが重要です。
※関連ページ:繰り返し洗って使える抗菌マスク
マスクの柄や色で印象が異なる。それぞれのシーンに合わせた使い方を楽しもう
マスクが生活必需品になりつつある今、様々な柄や色の製品が登場しています。定番の白、若者に人気の黒、グレーや青、ピンクなど色々あるので、個人の趣味趣向に合ったマスクを選ぶことで、少し窮屈に感じてしまいがちなWithコロナ、アフターコロナを楽しめるのではないでしょうか。
ただ、黒色のマスクには小顔効果が期待できたり、独自性を表現できる反面、ティーン女性向け雑誌の調査では「デートに付けてきたら好ましくない印象受けるマスクの色」の男女のどちらの回答のトップになるなど注意しなければならない点も多いようです。
ビジネスシーンなどは無難な白やグレーなどを着用し、家やプライベートでは少しオシャレなマスクを楽しんでみる、といった生活からチャレンジしてみてはいかがでしょうか。