TERAMOTO くらしとterakoyaコラム

デジタルトランスフォーメーションで支えるコロナ禍の新しい生活様式
2021.06.23 業界コラム

ロボットCGハンドイメージ

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、一体なんだろう?

『DX(デジタルトランスフォーメーション)』という聞きなれない言葉は、2004年に生まれました。
スウェーデンにあるウメオ大学教授、エリック・ストルターマンが発表した論文のなかで「ITの浸透が、人々の生活があらゆる面でより良い方向に変化させる」という定義。

日本では2018年12月に経済産業省が「DX推進ガイドライン」を作り、デジタルトランスフォーメーションをこのように定義しています。
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
※引用:経済産業省:DX推進ガイドラインより

……と、定義だけを聞いても少し難しい言葉ですね。
もっと簡単に考えてみると、実はDXは身近に使われています。
“データとデジタル技術を利用して”の部分を、このように考えてみましょう。
大手web通販サイトで買い物したり、動画配信サービスで好きな映画を見ていたりすると「あなたへおすすめ」といった商品・タイトルがピックアップされることがあります。
これは多くの顧客の好みや購入傾向といったビッグデータをAIが分析して導き出されています。
これもDX化によってもたされたサービスの一例です。

DX化はコロナ禍の新しい生活に役立つ技術

DX化は、マーケティングなどに役立つだけでなく、コロナ禍における人々の生活にも大いに役立っています。その一例を紹介してみましょう。

――携帯電話の位置情報を分析・データ化して人の流れを明確化
ニュースでも日々流れてくる、主要都市などの利用者の増減。
とくに週末の人出や混雑具合は、「密」を避ける感染対策には必要不可欠な情報です。
携帯電話の位置情報を集積し、リアルタイムでどれくらいの人出があるのかをデータ化し、AIを活用して人の流れを解析しています。
もちろんプライバシーの保護のため、個人の情報は識別されずに人数と移動状況だけで作成されています。
主要都市の人出の増減数や混雑するタイミングを予測し、感染症対策に有効な手立てをより具体的に意識することができます。

IoTシステムを使った人数カウントで、スムーズな「密」対策を

感染症対策で最も重要視されているのが、“マスクを外しているタイミング”です。
飛沫感染が主な感染ルートであると言われるコロナウイルス。
マスクを外して行うこと……日常生活のなかでは、食事・喫煙・対面での会話が感染リスクの高い場面になってしまいます。
とくに喫煙所は、マスクを外して「密」になりやすい場所として、屋外であっても閉鎖されるところが増えています。
喫煙所がなくなったせいで、公園やビルの影など公共の場でこっそり……と、かえってマナー違反が増えてしまっている傾向があるなか、しっかりとした換気システムを導入した喫煙ルームを設置する流れも出てきました。
しかしまだまだ数が少ないせいで、人が集まりやすい状態にあります。
そこで喫煙ルームにIoTシステムを使った“人数カウントシステム”を導入し、リアルタイムでの使用状況や入場制限の自動化、混雑しやすいタイミングの予測などを行うサービスが取り入れられ始めています。
どこに喫煙ルームがあるのか、いまの利用状況はどれくらいなのか、いつ行けばスムーズに使用できるのか?
ユーザーが求める情報がわかりやすく、より速く届けることによって、感染症対策に貢献していけるシステムです。

感染症対策に重要なポイント「換気」を数値化

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人と人との距離を保つ「密」対策とともに、重要とされているのが「換気」です。
空気を入れ替える「換気」は飛沫感染予防にはなくてはならないもの。
とくに不特定多数の人が滞在する飲食店・オフィス・商業施設などでは必要不可欠ですが、どのくらいの頻度で、どんなタイミングで換気を行うのかをはっきりと示すのは難しいことでした。
実は「換気」を行うタイミングは、ビルや商業施設など一定の面積以上の建物ではある数値によって定められています。
その数値とは必要換気濃度。
建物内の換気システムを利用し、二酸化酸素濃度をある一定数以下に保たなければならないのです。
以前は、二酸化炭素濃度はビルの管理を行う部署で把握し、濃度が高くなりそうなタイミングで換気システムを使うことが主流でした。
しかし、コロナ禍において「換気」が重要視されだしてから、測定器を使い二酸化炭素濃度を計測し、換気が充分に行われていることをわかりやすく提示する傾向にあります。
さらに、入館・来客者の人数をカウントするシステムと合わせ、混雑状況や換気の状態をデジタルサイネージなどで可視化しているところもあります。
誰にでもわかりやすく「今どうなっているのか」を伝えることが、感染症対策と日常生活を両立させる鍵なのかもしれません。

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より進化したキャッシュレス、そしてタッチレスな日常生活を

日々の生活のなかで、食料品や日常品の買い物を誰にとっても避けることができません。
ネットスーパーの活用も推進されていますが、やはり実店舗で買い物を続けている人が大半です。
ソーシャルディスタンスを保つよう気を付けていても、人との距離が縮まってしまうのはレジでのやりとり。
アクリル板やビニールカーテンの活用、トレイを利用した金銭の受け渡し、自動レジやキャッシュレス決済の推進など、様々な対策がとられています。
しかし、自動レジの画面などは不特定多数の人の手が触れ、混雑時には利用ごとに消毒するのも難しい場所です。
そんななか、より“タッチレス(接触を減らす)”な買い物システムが始まりつつあります。
あらかじめアプリをダウンロードし、専用の端末を店頭で受け取り、利用客が買い物をしながら商品のバーコードを読み取っていきます。
買い物をしながら自分でレジを打つような感覚です。お会計は最後にレジにQRコードを読み込ませて決済するため、最後までタッチレス。
レジの混雑や接触が避けられるだけでなく、カゴ内の金額がリアルタイムでわかるために買い忘れ・買いすぎの防止にもなります。
こういったシステムの導入が進むことで、新しい生活様式のなかでお買い物のスタイルも変化していくのかもしれません。

スマートに、確実にチェック&シグナルを伝える

コロナ禍の私たちの生活のなかで、ニューノーマルと呼ばれる“新しい生活様式”が生まれ、広がっています。
ソーシャルディスタンスを保つこと、マスクをつけること、発熱や咳などの症状があるときはできるかぎり人と接触しないこと。
ですが、自分のなかで意識していないと守ることは難しい習慣でもあります。
この1年でスーパーやオフィス、病院の出入口で手指の消毒とともに検温をする機会は多くありました。病院や店舗では当初、人の手で1人ずつ検温を行い、大変な手間をかかっていました。
しかしスマートフォンカメラなどを使った検温システムが取り入れられたことで、入館者の検温を自動で行うことができるようになりました。
より感染症対策に力を入れるため、カメラの画像判断でマスクの有無などを判断するシステムを取り入れているところもあります。マスクをしていない場合は、着用を促すアラートが表示されます。
検温や入館者への感染症対策協力の推進がシステム化することで、手間と接触を減らすことが可能になったのです。

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