大掃除は年末だけ? 実は暑い季節こそぴったりの“夏の大掃除ポイント”があるんです。
2021.09.24
お掃除コラム
大掃除といえば、年末。12月に入ると大掃除の話題をよく耳にします。
日々のお掃除をこまめにやることで、年末の大掃除をラクにできる……もちろんその通り。
ですが、年末とは正反対の夏に大掃除をするのもオススメです。
夏に大掃除するのは大変じゃない? と思ってしまいがちですが、実は暑い時期だからこそぴったりの“お掃除ポイント”があるんです。
気温が高い夏は、油汚れ落としのチャンス―――重曹や油汚れ用洗剤でつけおき洗いしよう。
コンロ、換気扇、レンジフード、グリル、電子レンジ。
油のギトギト汚れがたまる場所のお掃除は、手間も時間もかかるイメージです。
しかし、つけ置き洗いや洗剤パックをすることで汚れをつるんと落とすことができます。
五徳やグリルの網・受け皿など取り外せるもの
大きめのお鍋に入るサイズのものは、重曹を使った煮洗いがオススメです。
①五徳などを洗いたいもの鍋にいれ、隠れるぐらいの水を入れる。
②水1リットルに対し重曹を小さじ2~3杯程度入れて、10分煮る。
③10分たったら火を止め、湯の温度が下がるまでしばらく放置。
④お風呂ぐらいの温度になったら、五徳などを鍋から取り出し、シンクで残った油汚れをブラシで落とす。
換気扇やパネルなどサイズが大きめで、取り外せるもの
鍋で煮洗いできないサイズのものや、気温が高い日に煮洗いをしたくない時は、こんな方法で油汚れを落とせます。
①スプレー容器に、200mlの水にハンドソープ(液体せっけん)・重曹をそれぞれ小さじ1杯ずつ入れてよく混ぜる。市販の油汚れ用洗剤でもOK。
②ゴミ袋や大き目のビニール袋を数枚用意。シンクのなかで口を開いた状態に広げ、換気扇・五徳・パネルなど外したパーツを場所ごとにわけて入れる。
③各パーツに、洗剤をスプレーする。きちんと全体に洗剤がいきわたるよう、たっぷりかけるのがコツ。
④袋の口を閉めて、ベランダやテラスなど、日の当たる場所に30分ほど放置。
⑤袋のなかに油汚れを含んだ茶色い液体が出ていたら、油汚れが緩んだ状態です。シンクでブラシやスポンジなどを使い、残った油汚れを洗い流しましょう。
コンロやキッチン周りのタイル、レンジなどのお掃除
五徳を取り外したあとのコンロ・IHコンロ、コンロ周りの壁なども油汚れがたまりやすい場所です。
ここでも活躍するのが、重曹や油洗い用洗剤のスプレー。ちょっとしたひと手間が油汚れに効果的です。
●コンロ・キッチン周りの壁の汚れには……
①重曹スプレー、油汚れ用洗剤をコンロにたっぷり吹きかけ、キッチンペーパーをかぶせる。さらにスプレーをかけてパックを貼り付けたような状態にして15分放置。
洗剤が乾燥しやすい真夏の場合は、上からラップをかけておくとより効果的です。
②ラップ・キッチンペーパーを取り除き、浮き出た油汚れをスポンジ等で落としてから拭きます。
※キッチン周りの壁がタイル地・汚れ防止シート・パネル以外の素材の場合はシミなどができないか、事前にチェックしてみてください。
●レンジの汚れには……
①耐熱容器にコップ一杯ほどの水(約200ml)をいれ、重曹を大さじ1杯まぜる。
②ラップはかけずに、3~5分程度加熱。加熱が終わったら扉をあけずに20分程放置する。
③20分たったら、キッチンペーパーやクロス等に残った重曹水をつけ、レンジの内側を拭き掃除。汚れが取れたら空拭きをする。
※市販のレンジで加熱するタイプの専用洗剤も効果的です。商品の説明に従ってお使いください。
水回りをいっきにピカピカに! シンクとお風呂のくすみを落とすために、効果的な洗剤の使い分けを。
冬に水回りのお掃除は冷たくて大変です。快適な夏は水のシャワーを使って、お風呂やキッチンのシンクなど水回りをきれいにするのにぴったり。気温が高く乾燥しやすい夏は、掃除の仕上げにも効果的な季節なんです。
シンクやお風呂はいろいろなタイプの汚れがたまりやすい場所なので、洗剤の性質を見極めることが効果的。
ここでは刺激も少なく使いやすい重曹・クエン酸を使ったお掃除の仕方を紹介します。
白っぽい水垢の汚れ
キッチンのシンク内や蛇口、お風呂の鏡やシャワーヘッドなどが白っぽく濁って見えていませんか?
その汚れの原因は水垢。水道水に含まれるカルシウムなどの成分が固まってしまったからです。
そんな水垢に効果的なのは、酸性洗剤です。
専用洗剤もありますが、キッチンやお風呂などでも安心して使えるクエン酸水もオススメ。その作り方と効果的なお掃除方法をチェックしてみましょう。
①スプレーボトルなどに水約200ml、クエン酸小さじ1杯を入れてしっかりと混ぜる。
②クエン酸水をキッチンペーパーにたっぷりと含ませて、蛇口・鏡・シンクなど水垢汚れのある部分に貼り付ける。さらに上からラップをかぶせるとより効果的です。
③1~2時間ほど放置して、キッチンペーパーをはがし、ブラシやスポンジなどでこすり洗いする。
④汚れが取れたら水洗いし、最後にしっかりと水気を拭き取る。
黒っぽいカビやピンク色の汚れ
水垢とは違い、黒っぽいカビ汚れ・ピンク色に見える皮脂汚れの性質は酸性。重曹を使ったお掃除が効果的です。
●黒っぽいカビ汚れには……
浴室の壁やシンクの一部などに、黒いシミのような頑固な汚れがある時は、重曹ペーストがオススメ。
①重曹3に対し水を1の割合で混ぜ、歯磨き粉のようなペースト状にする。
②汚れの上に塗り込み、1~2時間放置したあとスポンジでこすり洗いする。
③汚れが落ちたら水で流し、しっかり空拭きする。
●ヌメヌメ汚れが溜まってしまいがちな排水溝には……
お風呂やシンクの排水溝はヌメヌメした嫌な汚れがたまりがち。重曹とクエン酸の併せ技で落とせます。
①排水溝のフタ・ゴミ受けなどを取り外します。この時髪の毛やゴミがあれば先に取っておきます。
②重曹を100グラム程度、排水溝の底がいっぱいになるような感じでふりかけます。
③その上から、クエン酸を50グラムほどかけ、お湯を少しだけ注ぎます。モコモコと泡が出てきたらそのまま10分~30分程度放置します。
※その間にフタやゴミ受けにも重曹をふりかけて少し置いてからブラシでこすり洗いを。
④排水溝に水をたっぷり注いで、ヌメヌメ汚れを洗い流します。汚れが落ちたら、フタ・受け皿を戻しましょう。
専用の酸性洗剤・塩素系洗剤は汚れをより効果的に落とすことができますが、もし一緒に使ってしまうと有毒な塩素ガスが発生する恐れがあります。
一方、重曹・クエン酸は、専用洗剤ほどすっきりと汚れは落ちにくいですが、刺激が少なく使いやすい素材です。
それでも素材によっては劣化や変色・サビなどを引き起こしてしまう可能性があります。
大理石・塗装されている素材・コンクリート・アルミ製品・天然木材・鉄や銅などが使われている場所では使わないように注意してくださいね。
晴れた暑い日は、大物洗いにぴったりの1日。
最後に“夏の大掃除”で一番オススメしたいのは、カーテンやラグ・マット、ソファーカバーなどを洗うこと。
特にカーテンは枚数も多くなかなか洗濯する機会がつかめない大物。
しかし見えないホコリがカーテンに引き寄せられ、カビの温床になることもしばしばあります。
夏場は気温も高く、窓を開けて換気することもできるので、洗ったカーテンをそのままカーテンレールにつるすだけでも乾燥できます。
リビングのラグやソファカバーなども、梅雨のジメジメ時期に汚れがたまりやすい場所なので、気持ちいい晴れの日にいっきに洗ってしまいましょう!
夏の大掃除は、一気にやらない、無理しない、時短ポイントを上手に使おう。
気温が高いことで掃除がしやすい“夏の大掃除”ですが、熱中症には十分に注意してください。
きちんと水分をとり、掃除する場所を絞っていっきにやりすぎないこと。
重曹パックなど、放置して汚れを浮かすやり方などをうまく使って無理のないお掃除を!