意外と知らない正しい庭掃除の方法とおすすめのほうき・ちりとり
2021.09.01
お掃除コラム
庭の景観や衛生状態を保つには、定期的な庭掃除が欠かせません。放置していると害虫の発生をはじめとする様々なリスクが高まります。しかし、こまめな掃除が必要だからこそ手間に感じる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は効率的な庭掃除のコツや、それを実現する道具などについて解説します。大量の落ち葉や雑草の処理に苦労されている方はぜひご確認ください。
庭掃除をしないと高まる3つのリスク
庭掃除をしないと庭の環境が乱れるほか、近隣トラブルに繋がる可能性もあります。ご自身と周囲の人々の快適な生活を実現するため、適切な庭掃除をしていきましょう。庭掃除を怠った場合に起こりうる主なリスクは下記の通りです。
景観が損なわれる
手入れされていない庭は雑草が伸び放題になるなど、見た目が良くありません。さらに表面的な問題だけでなく、最悪の場合は、心無い人たちによる不法投棄の誘因となります。また、管理が杜撰であることから空き巣のターゲットにされる可能性が高まるのです。
ほかにも不法投棄されたゴミが悪臭を放ち、近隣トラブルに発展するリスクもあります。
害虫・害獣の発生
庭掃除をしないと雑草が生えるだけでなく、落ち葉が溜まります。降り積もった落ち葉は水はけの悪さに繋がり、害虫が発生します。そして害虫の中でも特に問題になるのがシロアリです。シロアリは湿気や枯草が好物なので、庭を放置することが家の倒壊に繋がることも考えられるのです。
さらに虫をエサとして、ネズミやタヌキなどの害獣が集まってくる問題もあります。害獣のフンによってさらに衛生状態は悪化します。
樹木の生長が阻害される
庭に植木があるならば、定期的な剪定が必要です。剪定は植木の見た目を整えるだけでなく、必要な部分だけに栄養を与える効果もあります。また、隣家の敷地内に木の枝が伸びて、近隣トラブルに発展することを防止できます。
意外と少ない?庭掃除の作業とポイント
先ほどは庭掃除をしない場合に生じるリスクを紹介しました。ただ、庭掃除の必要性については理解できても、何から始めるべきか分からない人もいるかもしれません。実はこれらのリスクを回避するには「雑草処理」、「庭木の剪定」、「落ち葉の掃除」の3つの作業さえしていれば、最低限は問題ないのです。
雑草処理
雑草はとにかく早めに引き抜いておくことが大切です。一度強く根を張った状態になってしまうと、引き抜くのがどんどん難しくなるからです。先ほどは落ち葉の蓄積で害虫が発生すると述べましたが、雑草だらけでも陽当たりは悪くなるので、同じように害虫が発生します。
他の対策としては、雑草が生えにくい土壌に作りかえるという方法があります。具体的には土の上に除草シートを敷いたあとに、砂利やレンガを敷き詰めます。こうすることで、日光が雑草の種に届きにくくなり、発芽しにくくなります。
庭木の剪定
植木の剪定をすることで、植木の生長を促進するだけでなく、木の枝が隣家に伸びてしまうのを予防できます。必要な道具は脚立と剪定バサミです。剪定の仕方は様々ですが、「枯れた枝」、「根本から生えている枝」、「下方向に生えた枝」、「絡み合った枝」、「木の幹に向かって逆さに生えた枝」などを中心に切ると良いでしょう。それぞれに専門的な呼び名がありますが、シンプルに「生え方が不自然な枝」だけを剪定するイメージです。
もしも自然な生え方が分からず剪定のイメージができない場合には、里山や公園などにある木々を見本にするのも選択肢の一つです。これらの場所にある木々は、植木屋さんなど人の手によって既に剪定されたものなので、見本としては最適です。
落ち葉の掃除
落ち葉の掃除のコツは「落ち葉が乾いた状態のときに行う」ことです。落ち葉に湿り気があると回収しにくいので、晴れの日が続いたときに行うと効率的です。「竹ぼうき」、「熊手」、「ブロワ」などを使って作業しましょう。これらの道具については後述します。
庭掃除の負担軽減には「道具選び」が大切
「雑草処理」、「庭木の剪定」、「落ち葉の掃除」の作業負担を軽減するには、適切な道具を用意することが大切です。代表的な道具としては「ほうき」と「ちりとり」があり、さらに効率化したい場合には「熊手」や「ブロワ」を用意するのがおすすめです。
ほうき
ほうきは落ち葉の掃除に最適です。特に「竹ぼうき」は強靭でしなやかなので、コンクリートやアスファルトなどの硬い地面の掃除に適しており、プロの庭師の間でも愛用されています。また、濡れた落ち葉の回収能力も高いので、晴れた日が続いていないときでも対応可能です。使い方のコツとしては角度を45度にしましょう。こうすることで毛の部分全体を使えます。
ただし、竹ぼうきは落ち葉だけでなく土まで集めてしまうというデメリットがあります。そのため、土など柔らかい地面の落ち葉を集める場合は「熊手」を使いましょう。熊手は適度に隙間が空いた構造なので、落ち葉だけを効率的に回収できます。こちらも使い方はシンプルで、土に軽く押しあてながら手前に引くだけです。注意点は、固いものに引っ掛けてしまうと壊れてしまうところです。例えば雑草が多い場所やツル性植物、庭木の根っこがある所ではツメが引っかかるので注意しましょう。
ちりとり
庭掃除では大量の落ち葉や抜いた雑草を回収する必要があるので、大型タイプのちりとりがおすすめです。また、ゴミ袋をセットするタイプのちりとりを活用すれば、45リットル用ゴミ袋で落ち葉・雑草を回収して、そのまま捨てることが可能です。
かつては焚き火をして処理することもできましたが、現在は近隣トラブルにも繋がりますし、野焼きの取り締まりも厳しくなったので、これらの大きめのちりとりを使うのが現実的です。
その他
竹ぼうきや熊手は庭掃除に便利ではありますが、掃除が難しい場所もあります。例えば砂利の上にたまった落ち葉の回収には竹ぼうきも熊手もあまり有効ではありません。このようなケースでは、「ブロワ」も併用すると良いでしょう。
ブロワは砂利の上や側溝などの狭い部分に入り込んだ落ち葉を風圧で吹き上げることができます。商品によってはバキューム機能を備えたものもあります。ただし、全ての作業をブロワだけで行うとかえって時間がかかるので、使用は必要な部分だけに留めるのがコツです。
最後に庭掃除に適した服装についてご紹介します。必須アイテムは以下の3つです。これらは夏場も冬場も変わりません。
1.長袖
2.長ズボン
3.軍手
これらによって直射日光や虫刺され(セアカゴケグモなど)、手が汚れるのを防ぐことができます。害虫の中には毒を持つものもいるので、きちんとした服装で掃除を始めるようにしましょう。また、夏場に関しては熱中症対策として帽子をかぶるのが望ましいです。他には、花粉アレルギーを持った方ならばマスクやゴーグルを用意することでリスクを回避できます。
庭掃除を楽にするコツは道具選びから
今回は庭掃除をしないリスクから、効果的に行うコツまで解説しました。庭掃除がご自身や近隣の方々にとっていかに重要であるか、ご理解いただけたと思われます。本記事を読むまでは、庭掃除が害虫の発生と関連することは予想できても、犯罪との関わりまでは想像できなかったのではないでしょうか。
一方で定期的な掃除が必要なので、人によっては億劫に感じることでしょう。そのような場合には、本記事でご紹介した道具をご活用ください。道具選びにこだわることで、庭掃除は効率的で安全なものになります。