TERAMOTO くらしとterakoyaコラム

誰にでも起こる「室内熱中症」――どんな時・どんな場所で発生しやすい? 予防対策をチェックしよう。
2022.08.18 業界コラム

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ここ数年、“暑さ”に関するニュースがとても増えています。
気温35度以上を指す「猛暑日」、30~35度未満の日を「夏日」といいますが、6月下旬から猛暑日・夏日が発生することも多くなってきました。
また防災情報のひとつとして、熱中症情報を配信する市町村も多くなってきました。
熱中症はどんな年齢の人でも起こりえる身近なもの。
自分の身に起こるかもしれない、家族の誰かがかかるかもしれないという気持ちで、今まで知っていた『熱中症』の常識をアップデートしてみませんか。

熱中症、どんな条件が重なると起こりやすい?

熱中症とは、気温・湿度が高い環境にいることで、体温を調整する機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもっている状態です。
熱中症が起こる要因は、大きくわけて3つあります。
このうちのどれか1つだけでも、熱中症を引き起こす要因になることを知っておきましょう。

【環境】
日差しが強い、気温・湿度が高い、風通しが悪い
【からだ】
脱水気味、高齢者、乳幼児、基礎疾患のある人、睡眠不足・疲労が溜まっているなどの体調不良
【行動・状況】
長時間の屋外作業、水分が補給できない、激しい運動、暑さに慣れていない

こんな症状を感じたら、要注意!

もしこんな症状が出ていたら、熱中症にかかっているかもしれません。
・顔がほてる、軽いめまいや立ちくらみを感じる。
・手足に「こむら返り」が起こる、筋肉がピクピクと痙攣している。
・汗がふきでる、まったく汗をかかないなど、いつも違う汗のかきかたになっている。
・皮膚に触れると暑い、吐き気がする
どれか1つでも自覚症状がある場合は、涼しい場所へ行き、体温を測る、首や脇・足の付け根などを保冷剤などで冷やす、水分と塩分(スポーツドリンク等)をとりましょう。

さらに症状が悪化すると、こんな症状が出ます。
・まっすぐ歩けない。
・体がひきつけを起こしたように、ガクガクと震える。
・ぼんやりして呼びかけに反応しない、返答がおかしい。
・水分補給ができない(水が飲み込めない)
このような症状が見られる場合は、重度熱中症になっている可能性が高いので、体を冷やして体温を下げつつ、すぐに医療機関を受診してください。

今、一番気を付けたい「室内熱中症」のことを知ろう。

熱中症にかかる場面を思浮かべると、大概の人は屋外をイメージするのではないでしょうか。
屋外での作業、徒歩や自転車での移動、スポーツ(観戦)、買い物、公園で子供遊ぶ――実際に気温が高い日の屋外は、最も熱中症にかかりやすい状況です。
そのぶん、帽子や日傘などを使用する・保冷剤などで体温を下げる・こまめな水分補給など、熱中症対策への意識も高くなります。
一方で、近年増加しているのが「室内熱中症」です。
消防庁が熱中症が発生した場所を調査したところ、約4割が住居敷地内や室内という結果が出ました。
室内熱中症はどういう状況で発生するのかを知り、対策方法をチェックしましょう。

室内熱中症が起こるのはどんな時?

室内熱中症が発生する要因は、主に2つあります。
こんな時はいつもよりも自分の体調の変化に気を付けてください。

【室内の温度、湿度が適切ではない】
室温が28度以上になると、熱中症の可能性が高くなります。
エアコンを適切に使用して、室温が28度以下になるように気を付けてください。
また湿度が高いと、気温が28度以下でも暑く感じる場合があります。
室内の湿度が70%だと熱中症警戒レベル、71%以上になると厳重警戒レベルとも言われています。
室温と併せてエアコンの除湿モードを利用し、湿度を50~60%程度に保ちましょう。
「温度・湿度計」をリビングや寝室だけでなく、各部屋や浴室付近にも設置しておくのもおすすめです。

【屋外から帰宅したあと、適切な水分塩分の補給ができていない】
暑い気温の屋外から涼しい室内へと戻ると、体温が下がります。
すると、喉の乾きが感じにくくなり、汗をかいて失われた水分や塩分が十分に補給されないままになります。
熱中症の症状がその時には現れず、数時間たってからや翌日に発生してしまいます。

室内熱中症が起こりやすい状況、場所は?

室内でエアコンを適切に使っていても、熱中症を起こしやすい場所や状況がいくつかあります。
ほんの5~10分程度でも、いっきに体温があがると水分が失われる場合があるので、気を付けたいポイントを知っておきましょう。

【高温多湿になりやすいキッチン・浴室・ベランダ】
キッチンで料理をする、ベランダで洗濯物を干す――短時間であっても、エアコンでの温度調整が難しく、いっきに高温多湿になりやすい状況です。
扇風機やサーキュレーターを利用して風通しをよくすると、急な熱中症予防に効果的です。
また、入浴時も湿度が高く汗をかきやすいので、水分が失われやすい状況です。
入浴前後にしっかり水分補給する、湯の温度を熱くしすぎないといった対策を取りましょう。

【冷房の効かない場所・狭い場所の掃除】
トイレ、脱衣所、洗面所、浴室など、エアコンでの温度調整が難しい狭い場所も、要注意です。
気温だけでなく湿度も高くなりやすい場所でのお掃除の際には、こまめな水分補給・首元などを冷却剤などを使い冷やす対策することをおすすめします。

【睡眠時の室温と水分不足】
室内熱中症の発生事例でも多く見られるのが、睡眠中の熱中症です。
暑い日は、昼間に壁・天井に蓄えられた熱のせいで、夜になっても室温が高い状態が続きやすくなります。
また、人間は睡眠時にも約200~500mlの汗をかき、水分が失われてしまいます。
睡眠時も適切にエアコンを使い、気温と湿度があがりすぎないようにすること、寝る前にコップ一杯(約200ml)の水を飲む習慣が予防対策になります。
また、夜中に喉が乾いたときにすぐ水分がとれるように、枕元に小さめの水筒を置いておくのもおすすめです。

熱中症を予防するために知りたい、2つの数値――暑さ指数(WBGT)と深部体温

熱中症予防に欠かせないのは、「こまめな水分補給」と「適切な室温・湿度を保つこと」です。
さらに、今どれくらい熱中症の危険度が高いのかを教えてくれる数値があります。
なかなか耳にする機会が少ない2つの数値のポイントをまとめてみました。

【暑さ指数(WBGT)】
「気温」「湿度」「日射・放射」「風」といった、人の体と外気の間で起こる熱のやりとりに影響を与える要素をもとに算出した指標です。
この数値が「暑さ指数(WBGT)」と呼ばれ、環境省・気象庁が1日に2回発表しています。
暑さ指数が高くなると熱中症警戒アラートが出されます。
アラートが発生・予測される日は、いつもよりも積極的に熱中症予防を意識するようにしましょう。

【深部体温】
深部体温とは、体の内部の温度のこと。内臓を保護するため、外部の影響を受けにくく一定の温度を保っています。一般的に体温として計測される温度よりも少し高く、約37℃前後です。
熱中症になって深部体温が上がってしまうと、倦怠感・頭痛・吐き気・意識がもうろうとするといった症状が出ます。
深部体温を測ることは医療機関でないと難しい数値ですが、今までよりも簡単に、深部体温の変化を読み取ることができたら、自分では気づいていないうちに進んでしまう熱中症に対しても、対策ができるようになるのではないかと思います。

※参考:厚生労働省

熱中症対策ウォッチ カナリア

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熱中対策ウォッチ カナリアは、熱中症になる前にアラームとLED表示でお知らせします。
深部体温の上昇を検知し知らせることで、熱中症を未然に防ぐウェアラブルデバイスです。
独自開発したアルゴリズムで深部体温の変化を捉え、個人差を考慮し熱中症の二歩手前を目安にアラームが作動します。

※「熱中対策ウォッチ カナリア」についてはこちらから

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