TERAMOTO くらしとterakoyaコラム

今年もやってきた!黄砂の影響と屋内で掃除、清掃すべき場所とは!
2019.04.19 お掃除コラム

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春になると、偏西風に乗ってユーラシア大陸から日本へと「黄砂(こうさ)」が飛来します。
黄砂は、砂漠や乾燥地帯の土壌が強風で巻き上げられたものですが、日本に飛来するまでに大気汚染物質を取り込んでいる可能性が指摘されており、健康への影響が懸念されています。
本項では、黄砂が及ぼす健康への影響と、健康被害を少しでも減らすための清掃方法についてご紹介します。

対策しないと危険!?黄砂の影響とは!

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はじめに、環境省が2018年3月に発行した「黄砂とその健康影響について」に基づき、黄砂による健康リスクについて説明します。

アレルギー疾患

黄砂濃度が高くなると、目のかゆみ、結膜炎、くしゃみ、鼻水などのアレルギー症状を発症する人が多いとの報告があります。
また、黄砂が飛来する時期は、スギ花粉の飛散時期と重なるため、スギ花粉アレルギーのある人は特に黄砂のアレルギー症状も発症しやすいといわれています。

呼吸器疾患

黄砂は、気管支喘息、気管支炎、肺炎などの呼吸器疾患の症状悪化との高い関連性が指摘されています。
また、黄砂にはPM2.5が含まれており、PM2.5にも呼吸器疾患との関連性が報告されています。
特に子供は影響を受けやすく、黄砂飛来の後に気管支喘息の発作による救急受診や入院が増えるとのデータもあります。

循環器疾患

黄砂の飛来時に、心筋梗塞の発症件数が増加するとのデータがあります。
具体的な発症メカニズムは未だに解明されていませんが、心筋梗塞だけでなく脳梗塞による入院との関連性も指摘されています。

黄砂対策は掃除から!屋内で掃除すべき場所3選!

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黄砂の健康影響を極力避けるためには、家の中に黄砂を持ち込まないこと、家の中に入り込んだ黄砂を取り除くことが大切です。
空気の流れが止まる夜に黄砂は床に落ちますが、朝になると人の動きによって再び空気中に舞い上がってしまいます。
よって、黄砂の掃除は朝一番がおすすめです。
黄砂対策のために、特に力を入れて掃除をしたい場所をご紹介します。

・玄関

家の中に黄砂を入れないようにするためには、玄関でのケアが一番大切です。
玄関に入る前に衣類用のブラシや粘着テープで、衣類に付着した黄砂を取り除きましょう。

・網戸

実は、網戸にも黄砂は付着します。
網戸の裏に新聞紙を貼って、掃除機で吸い込むと黄砂をしっかり吸い取ることができます。
その後、網戸の両面を濡れた雑巾で拭き取ると汚れもきれいに落としましょう。

・カーテン

カーテンも黄砂が付着しやすい部分です。
カーテンレールやドレープ部分に溜まった黄砂は、化学モップや掃除機で取り除きます。
また黄砂の時期が終わった後は、洗濯をすることも大切です。

黄砂とは?

そもそも黄砂は、どのようにして発生しているのでしょうか。
ここでは、黄砂が発生する原因と、黄砂による影響について解説します。

黄砂の原因

黄砂は、中国大陸の内陸部に位置するタクラマカン砂漠やゴビ砂漠、黄土高原など、日本の西側にある乾燥あるいは半乾燥地帯から飛来してくる砂です。
風により高度数千メートルにまで巻き上げられた砂は、各地帯の土壌に含まれる鉱物粒子で構成されており、偏西風(地球の上空で西から東へ吹いているジェット気流)に乗って日本へと飛来してきます。
学校の校庭で巻き上げられた砂が近隣の洗濯物を汚してしまう、といった地域問題がニュースなどで報道されることがありますが、原理としてはそのようなケースと同じです。
ただし、タクラマカン砂漠やゴビ砂漠など、黄砂の発生源となる地域の面積は日本国土のおよそ5倍といわれており、舞い上がる砂の量は想像を絶するものです。
黄砂を運ぶ偏西風は、北半球と南半球の温度差とコリオリカ(地球の自転による慣性の力)により生じているといわれており、北半球と南半球の温度差が大きくなるほど、偏西風も強くなるといわれています。
そのため、日本ではとりわけ偏西風が強くなる3月から5月に黄砂が多く観測され、4月にピークを迎えます。夏場は時速約100km程度の偏西風ですが、ピーク時の4月には時速約300kmにも達するといわれています。

黄砂による影響

日本に飛来した黄砂は、各地域周辺の生活環境や農業生産に重大な被害を与えるだけでなく、地球全体の気候や環境にも影響を与えています。
そもそも黄砂がなぜ有害なのかというと、直径が2.5μm以下の粒子(PM2.5)を多く含んでいるためです。
主成分は石英・長石・雲母・方解石などさまざまな種類の鉱物粒子で構成されており、髪の毛の太さのおよそ1/30ほどの大きさしかありません。花粉よりもさらに小さなこれらの粒子は、人間の体内の奥深くまで侵入し、アレルギー症状などの呼吸器系疾患や、その他の深刻な症状を引き起こします。
生活環境問題としては、建物や車に付着して汚れやキズの原因となったり、日照が悪くなったりといった点があげられます。また、黄砂は海洋にも降下し、海洋の生態系にも大きな影響を与えていると考えられています。
黄砂は中国大陸の土壌や偏西風などにより自然発生的に生じる自然現象ではあるものの、近年は被害が深刻化しており、森林の減少や土地の砂漠化など人為的な環境問題としても認識され始めています。

屋内で掃除すべき場所3選

主な生活空間である屋内において、黄砂の影響を最小限に留めたり予防・対策したりするためには、掃除が欠かせません。
ここでは、屋内で掃除すべき3つの場所について解説します。

1.床

黄砂は粒子が非常に細かい砂ですが、宙に舞ったあとは降下して地面に蓄積します。屋内においては、各部屋の床をこまめに掃除することで、屋内に侵入した黄砂を着実に取り除くことができます。
掃除方法は、水で濡らして硬く絞った布で拭いたり、フローリングであればフローリング用のフロアモップなどを使ったりする「ウェット掃除」が効果的です。ほうきでの掃き掃除や掃除機での吸引は、黄砂を再び宙に巻き上げてしまう可能性があるため控えましょう。

2.窓

屋内への黄砂の侵入経路は、主に玄関と窓、換気口です。中でも窓は、生活する上でもっとも開閉が多くなりやすい場所で、黄砂が侵入しやすい場所でもあります。
窓のサッシなど窓枠に付着した黄砂は、やがて屋内へと侵入し、各部屋へと拡散していきます。拡散を防ぐためには、窓の周りをこまめに掃除するのが効果的です。掃除方法はやはりウェット掃除が適切です。

3.玄関

窓の次に気をつけたいのが、玄関です。
玄関は窓よりも大きく、人の出入りによって黄砂が侵入しやすい場所でもあります。土間をこまめに掃除するのはもちろん、上がり框(靴を脱いで上がる場所)の掃除も忘れないようにしましょう。

黄砂の予防・対策方法

生活環境の質を著しく脅かす黄砂ですが、しっかりと対策することで被害を最小限に留めることができます。
ここからは、黄砂の予防法と対策方法について解説します。

1.窓や玄関の開閉に気をつける

自宅やオフィスなど屋内で過ごすときは、窓や玄関の開閉をできるだけ少なくするよう心掛け、黄砂を屋内に侵入させないようにしましょう。
窓はできるだけ閉め切るようにし、屋内の換気には換気システムを利用したり、決まった時間だけ窓を開けて換気したりするのが効果的です。
また、外出から帰った場合は、玄関に入る前に上着や洋服をはたいて、屋内に入る前に体に付着した黄砂をできるだけ落とすようにしましょう。

2.黄砂が付着しにくい服を着用する

ウールのセーターやカーディガンなどは、構造上黄砂が付着しやすいため、できるだけ避けるのが賢明です。黄砂が付着しにくい服装としては、表面がつるつるした素材のものや、黄砂が付着しやすいウールではなく、比較的付着しにくい綿素材を選ぶといいでしょう。
また、黄砂は静電気にも引き寄せられるので、できるだけ帯電しにくい素材を選びたいところです。

3.空気清浄機を利用する

屋内に侵入した黄砂の対策として、空気清浄機を利用するのも効果的です。
ただし、黄砂に対策するには相応の性能が求められます。特にフィルターのメッシュサイズは、粒子の細かい黄砂に対応する上でとても重要です。黄砂対策に空気清浄機の導入を検討する場合は、黄砂に対応したメッシュサイズかどうかを確認しましょう。

4.洗濯方法を工夫する

黄砂のシーズンは、洗濯物の屋外干しをできるだけ避けましょう。濡れている洗濯物は黄砂を吸着しやすく、洗濯物に付着した黄砂を屋内に持ち込んでしまう原因になるだけでなく、洋服を着た人間の健康に悪影響を与える可能性があります。
シーズン中は洗濯物をできるだけ屋内干しにしたり、乾燥機などを利用して乾燥させたりするようにしましょう。自宅に乾燥機がない場合はコインランドリーを利用したり、除湿機能を利用してバスルームに干したりするのも効果的です。

5.マスクを着用する

屋内の掃除が十分に行き届いていれば問題ありませんが、不安な場合は屋内でマスクを着用するのも有効な対策です。ただし、一般的なマスクだと十分な対策にならない可能性があります。黄砂対策としてのマスクを選ぶ際は、十分なブロック性能を有しているか、そして通気性は十分かを確認しましょう。
また、自分の顔のサイズにフィットするサイズかどうかも、マスク着用のストレスを軽減する上で重要な判断ポイントです。

業務用でも大丈夫!花粉・黄砂対策におすすめの掃除道具

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オフィスの掃除やサービス業での屋内清掃など、花粉や黄砂に対策するための便利な業務用掃除アイテムが市場にはたくさんあります。
これらのアイテムは、ご家庭の生活環境を守るのにもおおいに役立ちます。
ここでは、花粉や黄砂の対策に効果的な便利アイテムをご紹介します。黄砂対策を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

MMライトブルームⅡ・オフィスコロコロ

家の中への花粉や黄砂の侵入を防ぐため、玄関前でテラモトの取り扱う「MMライトブルームⅡ」のような衣類用のほうきで黄砂を払い落としましょう。
また、「オフィスコロコロ」は強力な粘着力で繊維の中に入り込んだ黄砂もしっかり取り除くことができます。

ニューハンドスイーパー

「ニューハンドスイーパー」は、吸着材のついたハンディタイプの化学モップです。
棚の上やテレビの周辺などに溜まった花粉や黄砂の除去におすすめです。
持ち手付きなので、さっと拭き取るだけで、手軽に掃除ができます。

MMフラワークリーン

「MMフラワークリーン」は、静電気を利用して黄砂を吸着させることのできるはたきです。
伸縮性のある持ち手がついているため、カーテンレールの上など高い場所でも簡単に掃除をすることができます。
また、汚れたら水洗いができ、繰り返し使えるためコストパフォーマンスも高いグッズです。

便利な掃除グッズで黄砂対策は万全に

少しでも黄砂の健康影響を減らすためには、家の中に黄砂を持ち込まないこと、家に入った黄砂を掃除で取り除くことが大切です。
今回ご紹介した掃除グッズは、業務用としてテラモトが販売している商品ですが、家庭でも問題なく使っていただける商品です。
手軽で便利な掃除グッズを利用して、万全な体制で黄砂のシーズンを乗り切りましょう。


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