TERAMOTO くらしとterakoyaコラム

コストが半減も夢じゃない!?ビルメンテナンス・清掃のIoTやロボット動向
2020.02.12 業界コラム

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近年では、「IoT技術」という言葉をよく耳にするようになりました。IoT技術は生活のあらゆる場面で使用されており、私たちの生活に深くかかわっています。そして、ビルメンテナンスや清掃などにおいてもIoT技術が広く導入されつつあります。

IoT技術の活用シーンが広がっているのは、それだけメリットが多いため。ここでは、ビルメンテナンスや清掃におけるIoT技術、および自立型ロボットについてご紹介します。

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IoT技術とは

最近話題になっているIoT技術ですが、どのようなものなのかイマイチピンと来ないという人も多いかもしれません。ここでは、IoT技術の概要および具体的な導入事例についてご紹介します。

あらゆる場面で活用されているIoT技術

IoTとはInternet of Thingsの略で、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。これは簡単にいうと、インターネットを通じてモノ同士がコミュニケーションを取ることをいいます。

ひと昔前まではインターネットはコンピューターにおいてのみ使用されていましたが、現在ではスマートフォンやタブレットをはじめ、あらゆるものをインターネットに接続することができます。IoT技術によって、私たちの生活はどんどん便利に進化しているといえるでしょう。

例えば、IoT技術を活用すれば離れた場所にあるモノの遠隔操作が可能になります。インターネットに接続できるエアコンやヘルスケア機器などは、その代表的な例だといえるでしょう。また、IoT技術はモノの監視も可能にします。ペットに留守番をさせるのは不安なものですが、IoT技術を使えばどこにいてもペットの行動を確認することができます。

そして、もちろん多くの業界ではIoT技術を活用することによる効率化やコスト削減を目指しています。すでに広く使用されているIoT技術ですが、今後はさらに応用が進んでいくといえるのではないでしょうか。

ビルメンテナンスにおけるIoTの導入事例

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ここでは、ビルメンテナンスで利用されているIoT技術をご紹介します。

ビルメンテナンスにおけるIoT技術① まるっと点検モニター

日本ユニシスがビル・マンション管理会社向けに提供している設備点検支援サービスが、「まるっと点検」です。まるっと点検のサービスメニューは「まるっと点検モニター」、「まるっと点検リポーター」、「まるっと点検コミュニケーター」の3種類。まるっと点検モニターは、設備に取り付けたセンサーによって遠隔監視、異常検知、故障時期予告を行います。まるっと点検リポーターは、点検結果を入力するだけで自動で報告書を作成してくれます。そして、まるっと点検コミュニケーターは現場作業員と管理者間での映像や音声の共有を可能にします。

これらのサービスを利用することによって、ビルやマンションの設備点検がスムーズに行うことができます。従来のやり方での設備点検と比べて、コストはおよそ半額にまで抑えることができます。

ビルメンテナンスにおけるIoT技術1 Teachme Biz

富士通、大成、スタディストの3社は、それぞれが持っている技術を提供し合うことによってビルメンテナンスを効率化するシステムを構築しました。その中でも注目したいシステムが「Teachme Biz」で、簡単にトラブル時のマニュアルや手順書を作成することができます。マニュアルや手順書の作成は時間のかかる作業ですが、Teachme Bizを使用すると作成時間をおよそ5分の1にまで作成することができ、現在ではこのシステムを1,600の企業が採用しています。

ビルメンテナンスにおいては、設備に何かしらの不具合があったときに速やかに復旧させる必要があります。しかし、それまでのIoT技術を利用したシステムでは不具合の検知までしかできないことがほとんどであり、復旧をサポートする機能はありませんでした。Teachme Bizでトラブル時のマニュアルを作成することによって、いざというときにもスピーディーかつ確実に対処できるようになったといえるでしょう。

ビルメンテナンスにおけるIoT技術2 エッジデバイス

エッジデバイスとは、センサーや通信機能を搭載することによって効率的なデータ収集を可能にしたものです。センサーが搭載されているエッジデバイスは、かつては高価なものでした。しかし近年ではセンサー類の価格が下がっているため、企業にとってエッジデバイスの導入のハードルが下がったといえます。エッジデバイスの数は2015年時点で約154億個でしたが、2020年までには約2倍になるともいわれています。

エッジデバイスを利用するメリットは、常に監視をすることでトラブルや不具合が起きたときにすぐに検出できるということです。また、異常時対応や機器の自動化に応用することも可能です。エッジデバイスを導入することで、ビルのメンテナンスは大きく変わるといえるのではないでしょうか。

自律型ロボットが今後の業界のメジャーに!?

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色々な場面で活用されているIoTですが、清掃業界においてとくに注目されているのが自立型ロボットです。自立型ロボットを活用すれば、コスト半減も夢ではないかもしれません。

自立型ロボットとは

自立型ロボットとは、コントローラーがなしでも自動で動くタイプのロボットのことをいいます。現在使用されている清掃ロボットはそのほとんどが自立型ロボットであり、すでに清掃ロボットを導入しているビルやホテルもあります。もちろん、お掃除用ロボットに人間と同じレベルでの清掃ができるわけではありません。しかし、清掃ロボットを効果的に活用することによって清掃員の負担は大きく軽減できるといえるでしょう。

自立型ロボットを使用している実例

ソフトバンクでは、自立型清掃ロボットの実証実験が行われました。この実験で使用されたのは、AI清掃ロボット「Whiz」。Whizは主にカーペットなどの床清掃を行う清掃ロボットで、清掃したいルートを手押しでティーチングすると、2回目以降は記憶した清掃ルートを自動走行します。もちろん、複数ルートを記憶させることもできます。

そして、ルートを記憶しているといってもただその通りに走行するわけではありません。障害物をセンサーで感知した場合には、それを避けるように走行します。また動作を検知したときには一時停止するため、人とぶつかるなどの事故を起こす心配はありません。

そして、管理アプリケーションであるWhiz connectを使用することで現場から離れたところからでもWhizの動きを管理できます。また、緊急停止など何かのトラブルがあったときにはすぐに通知がくるので安心です。

Whizを導入することで清掃員の人員削減が可能になり、コスト削減にもつながります。なお、Whizの実証実験が行われた15の施設ではそのすべてでWhizの導入を検討しているとのこと。清掃ロボットを導入することで効率化が図れることの証明だといえるでしょう。業界内で清掃ロボットが広く使用されるようになるのも、時間の問題かもしれません。

自立型ロボットが一気に普及する可能性も

自動で清掃してくれる自立型ロボットを導入することで結果を出している企業はすでにあります。現在は従業員が清掃をしていることがほとんどですが、少子高齢化が進んでいることから今後も人材不足が悪化することは免れません。だからこそ、自立型ロボットの導入は急務だといえるでしょう。

自立型ロボットを導入すれば清掃員不足を補うことができるため、負担を大きく軽減することができます。もしかしたら、自立型ロボットの普及は今後業界の中で一気に進んでいくかもしれません。

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