22親水基型の合成界面活性剤であり、一般的にダイマー(モノマーの重合体)であるが、理学的側面においてはそれ以上の重合体であるトライマーやテトラマーであっても「ジェミニ(ふたご座)」の名称で呼ばれることになります。

 

性質的な特徴としては、通常の1鎖型界面活性剤に比べて、

 

・臨界ミセル濃度が小さい

・クラフト点が低い

・耐硬水性がある

・起泡調整剤やゲル化剤として特異な性質を示す

 

といったメリットがあります。

 

わかりやすく説明すると、従来の界面活性剤と比較すると、同じだけの界面活性(物体の境界面を変化させ、本来であれば馴染まない物質同士を馴染ませる効果)を得るために必要な界面活性剤の物量が少なくて済む、ということです。つまり、少量でも十分な洗浄効果を得られるため、排水に混ざる洗剤の量が少なくなり、環境への悪影響が低下するのです。

 

洗剤の過剰消費および生活排水としての排出は、水資源や水産資源への悪影響が懸念されています。また、界面活性剤の原料であるパーム油を生産するためのプランテーション化が進むことによる環境破壊も懸念されているのです。ジェミニ型界面活性剤のように、必要な洗浄力を少ない物量で得られる界面活性剤の存在は、環境負荷の低減を目的の1つとするSDGsへの取り組みにもつながります。

 

ジェミニ型界面活性剤を使った商品はこちらです

 

 

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